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「カセギ」と「ツトメ」は別物だった

松岡正剛氏が語る「共」再構築のススメ

  • 外薗 祐理子

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2013年6月24日(月)

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 5月16日から6月11日まで東京・六本木で、企業による社会課題を解決する取り組みを紹介する「未来を変えるデザイン展」が開かれた。米ハーバード大学のマイケル・ポーター教授が提唱する「CSV(共通価値の創造)」や、「本業を通したCSR」を訴えるISO26000などの流れに即したものだ。

 オープニングセレモニーで登壇した編集工学研究所長の松岡正剛氏に話を聞いた。松岡氏は、日本や西洋における「公」「共」「私」の歴史を紐解き、もう一度「共」のあり方を見直す必要があると主張する。

(聞き手、文は外薗祐理子=日経エコロジー編集)

松岡 正剛(まつおか・せいごう)
1944年、京都市生まれ。早稲田大学仏文科出身。東京大学客員教授、帝塚山学院大学教授を経て、現在、編集工学研究所所長、イシス編集学校校長。1971年に知の再編を試行した総合誌『遊』を創刊。日本文化、経済文化、デザイン、文字文化、生命科学など多方面の研究成果を情報文化技術に応用する「編集工学」を確立。「日本という方法」を提唱し、私塾「連塾」を中心に独自の日本論を展開。一方、2000年にはウェブ上でイシス編集学校と壮大なブックナビゲーション「千夜千冊」をスタート。2009年10月に書店「松丸本舗」をオープン(丸善・丸の内本店4階)。主な著書に、『日本数奇』『山水思想』『知の編集工学』『知の編集術』ほか多数。近著に『危ない言葉』『切ない言葉』。

 CSR(企業の社会的責任)について考える前に、まずはグローバル化の中で得たものと失ったものについて考える必要があります。「グローバル」であることは歴史的にそんなに大切だったでしょうか。

 中世においては、「ユニバーサル(普遍的)」であることが重視されました。キリスト教のカトリックは「普遍宗教」を目指していました。ユニバーシティ(大学)は、宗教学や政治学、物理学といった、ある主題のもとで専門化された世界の集まりですよね。

 ユニバーサルデザインは、言語・国籍・文化あるいは性別・年齢、能力や障害の有無に関係なく、普遍的に、すべての人が使える設計を意味します。ユニバーサルデザインは、ドイツ出身の建築家、ミース・ファン・デル・ローエ(1886~1969年)が提示した「ユニバーサルスペース」という概念が元になっています。

 今日のオフィスは、広いフロアスペースがパーティションによって区切られ、目的や人数に応じた自由なレイアウトが可能ですよね。これはファン・デル・ローエの生み出したユニバーサルスペースが元になっています。ユニバーサルには、何をしなくてはならないかという宇宙観と、一人ひとりが多様であることが前提にあるのです。

 これに対して、グローバルは異なります。グローバル社会では誰もが等しく同じ情報や理論にアクセスできます。そこには相対的な順位ができ、ランキングを競い合います。シカゴ学派、ウォール街、確率論と統計、グーグルやアップルがグローバル社会の象徴でしょう。

 本来、CSRのようなボランタリー(自発的)な活動は必ずしもグローバリズムに合うものではないと思います。しかし、国際的なコンプライアンス(法令順守)や国際会計基準のような動きの中で、CSR部門ですら点数を稼ぐような仕組みが設けられるようになったと思います。

 それを踏まえたうえで、パブリック(公)とプライベート(私)がどうできたかを振り返ってみましょう。

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