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映像で伝わらない色彩――パイロットが語る深海調査の1日

しんかい6500パイロットチーム(2)

2013年7月16日(火)

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深海に潜って地球の成り立ちや生命の起源を探る「しんかい6500」パイロットのインタビュー第2回。潜航の1日を追います。海底には映像では伝えきれていない色彩があるのだそうです。(写真:田中良知)

 しんかい6500のボディには、どこかで見たようなシールが貼られている。

「検査済 24 116-750 神奈川」

 小倉訓パイロット、あれは何ですか?

「あれは、平成24年度の、車でいう、車検のようなものが終わったという印です。本当は、喫水線の上に貼るようにと決められているんですが、潜水船なんでねえ。まあ、この辺かなというところに貼っています。とりあえず、海面では喫水線より上ですから(笑)」

 そうか、検査を受ける必要があるんですね。

 車でいう、車検のようなものがあるということは、車でいう、運転免許のようなものもあるのですか。

「あります。一級小型船舶操縦士です」

 それって、モーターボートなどを運転するときに必要な免許ですよね。

「そうです。それと同じです」

 意外と身近。しかし、現在15人いるしんかい6500の運航チームは、モーターボートには乗らず、深い海ばかりを潜る。

運転も整備もチームの仕事

 しんかい6500は、母船よこすかに乗せられて横須賀の港を出ると、目的地までは船上待機。目的の海域付近までやってくると、ようやく出番だ。

 目的地が遠い場合、その出番がやってきてはじめて、パイロットはしんかい6500を追いかける。目的地に近いよこすかの寄港先へ飛行機で飛んで、そこから乗り込み、潜航を行うのだ。
 飛行機は高度1万メートルほどのところを飛ぶ。そして、しんかい6500は最深6500メートルを往く。最大高低差1万6500メートル、つまり16.5キロ。垂直方向の移動距離も、意外と長い。
 そして、よこすかが調査海域から離れると、次の寄港先で船を下り、日本へ戻ってくる。
 長い航海ではこれを繰り返す。

「主に、休暇を消化するためです。それから、今、しんかい6500の運航チームは、無人探査船うらしまの整備も請け負っているので、その仕事もあります」

 ということは、しんかい6500の整備も、パイロットのみなさんがしているんですか? オーバーホールを伴う、大がかりなメンテナンスを年に1度、3カ月間をかけて行っていると聞いていますが。

「そうです。整備もパイロットの仕事です。私はもともとは、整備士だったんですよ」

80日間にわたる「しんかい6500」オーバーホールを4分50秒の超早送りで。(c)JAMSTEC

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「映像で伝わらない色彩――パイロットが語る深海調査の1日」の著者

片瀬 京子

片瀬 京子(かたせ・きょうこ)

フリーライター

1972年生まれ。東京都出身。98年に大学院を修了後、出版社に入社。雑誌編集部に勤務の後、2009年からフリー。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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