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海にプカプカ浮かぶ風力発電所、ただいま建設中

誰もが二の足を踏む巨大プロジェクトを即決で引き受けた

2013年6月26日(水)

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 福島県沖に世界初の浮体式洋上ウインドファームを造る――。東日本大震災から半年がたった2011年9月ころ、初めてこの巨大プロジェクトの構想を聞きました。正直なところ、最初の印象は「そんなことできるの?」「やる人いるの?」というものでした。

 日本は再生可能エネルギーについては後進国です。世界では、発電コストが安価な風車は再エネの中心。ところが日本に建っている風車の本数は少ないし、当時は着床式の洋上風力もほぼ皆無でした。

 それなのに一足飛びに、技術的にできるかどうかもわからない浮体式を福島県沖に建てるといいます。政府主導で原子力発電所事故後にふって湧いた巨大プロジェクトに、風車業界は及び腰でした。

 ですが、この巨大プロジェクトは、いままさに、現実のものとして進行しています。なぜでしょうか。丸紅の名物プロジェクトマネージャーが「俺がやってやる」と手を上げたからです。

 その人こそ、この連載の主人公である丸紅国内電力プロジェクト部の福田知史部長です。福田部長にお話をうかがいながら、巨大プロジェクトの進捗を追いかけます。連載第1回は、プロジェクトの始動秘話をお届けします。

(取材/構成:日経ビジネス編集部・山根小雪)

三井造船市原事業所のドックで出航を待つ風車と浮体(撮影:的野弘路)

 やっとここまで来ました。この巨大な風車の迫力、伝わるでしょうか?

この連載の語り手:福田知史(ふくだ・ともふみ)氏
丸紅・国内電力プロジェクト部部長として「福島復興 浮体式洋上ウィンドファーム実証研究事業」を率いる。1986年4月丸紅入社、同年5月海外研修生として台北留学、87年6月国際業務部、92年4月 国際業務部からワシントン駐在。1997年4月から電力・インフラ部門へ異動、電力事業に携わる。2007年9月ジャマイカ・キングストン駐在、丸紅が出資する同国唯一の電力会社、Jamaica Public Service Company Limitedの会長として赴任。2011年4月国内電力プロジェクト部副部長、2013年4月から現職(撮影:丸毛透)

 この風車は、福島県沖に建設する浮体式洋上ウインドファームに持っていく実機です。巨大な浮体の上に、これまた巨大な風車を載せてあります。全長122メートル、羽根(ブレード)の直径80メートルの大きさです。ここは、三井造船の千葉事業所。日立製作所が開発したばかりの浮体用風車を運び込み、ここで三井造船の浮体にドッキングさせたのです。

 いよいよ6月28日には福島沖を目指して出発する予定です。約1キロメートルにもなる船団を組み、4日間かけて浮体式風車を引っ張っていきます。東京湾をこの風車が横断する様は、おそらくものすごくダイナミックな光景になるはずです<注>

<注>風車が東京湾を曳航する様子は次回以降でお伝えします

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「海にプカプカ浮かぶ風力発電所、ただいま建設中」の著者

山根 小雪

山根 小雪(やまね・さゆき)

日経ビジネス記者

日経コミュニケーション、日経エコロジーを経て、2010年1月から日経ビジネス記者。エネルギーを中心に、自動車や素材など製造業を担当する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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