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「エアアジアとの統合にメリットなし」

ピーチ・アビエーションの井上慎一CEOに聞く

2013年6月26日(水)

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 6月11日、関西国際空港を拠点とする格安航空会社(LCC)のピーチ・アビエーションが、初めて首都圏に乗り入れることを発表した。10月27日から、関空~成田線を1日2往復する予定だ。

ピーチ・アビエーションCEOの井上慎一氏。早稲田大学卒業後、1982年に三菱重工業に入社。日本や中国、台湾、香港などで火力発電プラントの営業を経験し、1990年にANAに入社。アジア戦略室長やLCC共同事業準備室長などを経て、ピーチ・アビエーションのCEOに就いた(撮影:吉川忠行、ほかも同じ)

 そして6月25日、ピーチの筆頭株主である全日本空輸(ANA)が、マレーシアのエアアジアとの合弁会社、エアアジア・ジャパンとの提携を、今秋を目途に解消すると発表した。ANAがエアアジアとの提携解消を正式に発表する前には、ANAがLCC事業を1本化し、ピーチがエアアジア・ジャパンを吸収するのでは、という憶測が流れた。

 確かにゴールデンウィーク期間中の利用実績を見ると、ピーチのロードファクター(座席利用率)は、国際線が84.1%、国内線が91.3%と、ANAや日本航空(JAL)よりも高い。国内にあるLCC3社の中でもトップだった。

 日本一、「満席に近い」ロードファクターを誇る航空会社は、今後どのように成長を続けていくのか。現在取り沙汰されているエアアジア・ジャパンとの統合の可能性はあるのか。同社の井上慎一最高経営責任者(CEO)に聞いた。

目指すは、「阪神タイガース」

利用実績が好調だ。2012年3月に初就航してから1年以上経ち、これまでの歩みを振り返った感想は。

井上CEO:路線展開などについては、ビジネスプラン通りにできたと感じている。ロードファクターは平均78%で、こちらは予想以上の値だった。

 就航1年目の昨年は、まず「ちゃんと飛ばす」ことにこだわった。その結果、運航の定時性は81%、就航率も99%で、日本の航空会社の中でトップとなった。

 我々はいわば、下町の中華料理店。おいしくて安ければ行列ができる。同じように安さと品質で支持されたと感じている。

 2つめに重視したのが、乗客にLCCのサービスというものを理解してもらうことだった。就航前から、我々は「空飛ぶ電車」だと表現してきた。電車と同じように、定刻になれば、遅れてきた乗客を待たずに無慈悲に出発する。

 また運航が乱れてしまうと、乗客はどうしても「ANAに振り替えてほしい」とか「(待っている間に食べる)弁当を出せ」と言う。だがそれをやると、我々はフルサービス航空会社と変わらなくなる。「それに対応すると、4590円の航空券が、4万円になりますよ」と説明を重ねて、ようやく昨年の6月ごろから理解してもらえるようになった。

 3つめに重要視したのがブランディングだ。世界的に見れば、我々はLCCという事業に最後に参入した、「出遅れ者」。この出遅れ者が、単純に既存のLCCのビジネスモデルをコピーしても差別化はできない。だからこそ、外国人が真似できないであろう「ジャパン・ブランド」で勝負した。

 その1つが、機体や機内に使ったピンク色だ。これで女性に訴求した。さらに、ピーチの中国名は、「楽桃航空」とした。とてもかわいらしく、何だか楽しくなるような名前だ。これが受けて、今では台湾の若い女性が、「日本に行くならピーチに乗りたい」と言ってくれるようになった。今では関空~台北線の乗客は6割が台湾人で占められている。ブランディングが成功した証だと感じている。

 そして最後に、我々が何よりも目指したのは、関西における阪神タイガースのような存在になることだ。地元の乗客に、ピーチを好きになってもらって、ファンに乗ってもらう。フルサービス航空会社に乗る人を取ろうとは、最初から思っていなかった。

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「「エアアジアとの統合にメリットなし」」の著者

吉川 忠行

吉川 忠行(よしかわ・ただゆき)

Aviation Wire編集長

ライブドアで同業初の独自取材部門「ニュースセンター」立ち上げに参画。ライブドア事件も内側から報じる。退職後はAFP通信社等で取材を続け、2012年2月Aviation Wire創刊。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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