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ケニアで自動車産業が生まれる日

町工場が支えるモノづくり大国への潜在力

2013年6月28日(金)

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 5年に一度のアフリカ開発会議(TICAD V)が先日閉幕した。この数カ月は、アフリカにおけるビジネスチャンスがメディアで多々取り上げられた。ただ多くの企業関係者にとって「アフリカ」の「どこの国」で「どういうビジネスチャンス」があるのか、具体的なイメージがまだ獏としているというのが現実だ。そこで当欄では、毎回特定の国と産業を取り上げ、そこでは実際に何が起こっておりどういったビジネス環境にあるのかについて、アフリカの現場を知るコンサルタントが足で集めた情報を提供する。

 赤土の農村を両脇に見ながら舗装道路を走って3時間、ケニアの首都ナイロビから60kmの地方都市マチャコスには、間口が1、2メートルしかない小さな店舗兼工場が密集するエリアがあった。零細企業の工場集積地である。

 このエリアは、自動車修理、金属加工、溶接、木材加工、衣料製造といった製造業の事業者約600社で構成されている。1つの工場の労働者数は数人~5人程度。小型機械やさまざまな形の機器が無秩序に並び、火花があちこちで散っている。親方と若い弟子たちが忙しく動き回っている。

ケニアの地方都市にある工場集積地には、金属加工から衣料品まで多種多様な工場が集まる

 ケニアには、ナイロビだけでもこのような工場集積地が5つはある。最も大きい集積地では、10ヘクタールの広さに約2000の事業者があり、約5000人の労働者がいるとされる。日本ならば、町工場が集まる東京都大田区や東大阪市のような地域にあたるだろう。

ソーラーパネル付携帯電話も生まれる

 こうした零細企業の多くは集積地内で最終製品を作っており、そこに直接買いに来る顧客に販売している。顧客に近いため、ときに創意工夫した製品も生まれる。彼らによると、ケニアで販売されている、送電電力のみに頼らず充電できるようにソーラーパネルをつけた携帯電話は、こうした工場集積地にある零細企業が作ったのが最初だったという。

 マチャコスの工業集積地には、工場への電力供給のために共同で運営しているという風力発電装置があった。モノが作れてニーズに近く、集積地内で分業が可能な彼らは、自ら創意工夫して作ってしまう。

 こういった零細企業は、政府に登録せずに事業を行なっている。そのため、法人登記し税金を払っているフォーマルセクターの企業に対し、「インフォーマルセクター事業者」と呼ばれる。ケニアの場合、農業以外の全労働者に占めるインフォーマルセクター従事者の割合は7割を超えるとされ、その付加価値はGDP(国内総生産)の2割を占めると推計されている。もちろん、彼らの活動は通常統計には表れない。しかし、人びとの消費活動や生計、そしてケニアの経済を支えている。

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「ケニアで自動車産業が生まれる日」の著者

梅本 優香里

梅本 優香里(うめもと・ゆかり)

アフリカビジネスパートナーズ パートナー・共同創業者

コンサルティングファームに勤務後、アフリカに特化したコンサルティング会社であるアフリカビジネスパートナーズを創業。日本企業のアフリカ進出に関わる支援を行う。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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