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不確実な未来を予測するコツ、教えます

自分の頭で未来予測をするためのお勧め本

2013年7月1日(月)

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 読者のみなさん、こんにちは。月1度の書評コラムです。

 今回は、不確実な今の世の中で、「未来予測」をモノにするための本をご紹介します。まず、書籍のご紹介を始める前に、予備知識です。最近発表された日本経済研究センターによる「2050年への構想」という、長期の経済予測をご覧いただきたいと思います。一部分はこちらでアップされています。(ウェブのリンクはこちら

 世界経済の先行きは言うまでもなく不確実です。アベノミクスも、始まったころは市場も熱狂し、株価も為替も一本調子で盛り上がり、債券市場もおとなしかった。「あっ、割とうまくいきそうだな」と思っていましたが、このところ、株も債券も乱高下し、若干不安感が広がっています。

 高度成長期の経済は、実に将来を読みやすかった。行くべき世界がある程度見えた。しかしこれからは、先の読みにくい時代になっていくのだと思います。実際に去年、アベノミクスを予測した人なんていなかったわけです。日本も、キャッチアップ型の経済をやめ、海図なき航海に出ていかなければなりません。政府ですらそう警鐘しています。ビジネスパーソンにとって先をいかに読むかというのは、大変重要です。

 逆説的ですが、先の読めない時代だからこそ、先を読む能力を備えないといけません。ただし、重要なのは方向性の話です。1年先がどうかとか、物価上昇率がどうなるとか、そのようなことは乱暴に行ってしまえばどうでもよいのです。必要とされるのは、どの方向に向かっているのか?という大きな方向性の予測能力です。かといって数字の裏付けがない妄想を膨らませたところで役には立ちません。そうした意味では日経センターの長期予測は、方向性も考え、検証可能な数字をベースにしているのでお勧めします。

 さて日経センターの長期予測によれば、やはり米国中心の経済が続くということになっています。日本の成長実現には、(1)女性・若者・高齢者の潜在力発揮を拒む雇用の壁、(2)国内外からの新規参入を阻む資本・規制の壁、(3)十分な電力が確保できないエネルギーの壁という「3つの壁」を打破する必要がある――としています。これを1つのシナリオとして、まずは将来を考えるよすがにしてもいいのではないでしょうか。

「収入より満足に目を」「消えゆく物に興味を持つな」

 しかし2050年といったら、40年も先の話です。数字を積み上げても、前提の置き方やちょっとした数字の積み上げの仕方の違いなどで大きく変わります。やはり、もっと広い歴史的な視点、あるいはより幅広い立場から日経センターの予測を検証する本があるといいでしょう。それが、ヨルゲン・ランダース氏の名著、『2052 今後40年のグローバル予測』(日経BP社)です。こちらは3つのポイントでお勧めします。まず1点は、日経センター予測は楽観的な世界を描いているのに対し、ランダース氏は悲観的だということです。

 『2052~』は、およそ考えられる悲観論のすべて、考えるポイントのほとんどすべてを網羅している素晴らしい本なのです。この本さえ読んでおけば、今後40年間に起こるチェックすべき項目を見逃すことはないでしょう。もし結果が良ければそれでよしとすればいいのです。大雨を予測し、晴れていたらラッキー、といった感じでしょうか。

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「不確実な未来を予測するコツ、教えます」の著者

出口 治明

出口 治明(でぐち・はるあき)

ライフネット生命保険会長兼CEO

1948年生まれ。京都大学を卒業後、日本生命保険に入社。同社を退職後、2006年にネットライフ企画設立、代表取締役就任。2008年にライフネット生命保険に社名変更。2013年6月より現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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