• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

沸騰するミャンマーの中古車市場を覗く

規制緩和で青息吐息の中小零細の中古車ディーラーも

  • 宮崎 秀敏

バックナンバー

2013年7月1日(月)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

足で稼いだミクロのファクトをベースにASEAN、インド、バングラデシュの12カ国の攻略法や注意点を具体的な事例でまとめている。さらに、人口のマジョリティを占める「若者」の対面調査を敢行、国ごとの特徴や嗜好も分析した。アジア進出のお供に最適の一冊。

 中国リスクの高まりとともに、「中国の次のアジア」、すなわちASEAN(東南アジア諸国連合)やインドに対する関心が日増しに高まっている。6億人超の人口を抱えるASEANは労働者の賃金も低く、少子高齢化が進む中国と違って年齢構成のバランスがいい。親日的なところもポイントだ。インドもいずれ世界一の人口大国になることが確実視されている。

 この連載では、日経ビジネスの最新ムック『勝てるアジア最前線』のコンテンツの一部を用いて、アジア市場の今の姿をミクロとマクロの視点でリポートしていく。1回目はバブルに沸いたミャンマーの中古車市場について。(より詳しくは『勝てるアジア最前線』をお読みください)。

 インド、バングラデシュ、中国、ラオス、タイに隣接し、ベンガル湾に面した港を持つミャンマー。その立地条件から、タイ、中国、ベトナムに継ぐ有望な生産拠点(世界の工場)の候補地として、注目を集めているが、その購買力も侮ってはいけない。

 2012年9月、約60年ぶりにミャンマーで販売再開されたコカ・コーラはすっかり市民生活に定着した。今では、市内のいろいろなレストランで普通に飲まれている。

 家電製品に関しても、「日本製は品質が高くて壊れにくいけど、値段が高いし、デザインがダサい。その点、中国製や韓国製は1年くらいで壊れちゃうけど、値段もそれなりだし、何よりもカッコいい!」と街中で知り合った一般人(彼の月収は約300ドルだから、ヤンゴンでは中間層)が語るほど、彼らの生活はものすごいスピードで世界標準にアップデートしている。

 現在はまだ、国民一人当たりのGDP(824ドル:2011年IMF推計)でみると購買力は弱いかもしれないが、近年は近隣諸国の例に漏れず、相当な富裕層もかなりの割合で出現している。さらに、元来、モノを大切にする国民性だけに、本物を見抜く力、目利きのポテンシャルはかなりのものだ。そんなミャンマーの購買力のポテンシャル、消費地としての可能性を、激変する中古車マーケットの現状を通じて見ていこう。

ヤンゴン市の郊外、ヤンゴン空港の北西部で見つけた廃車置き場。広大な敷地に廃車となった低年式の車が山積みになっていた。こうした光景が数キロにわたってみられる

街中のクルマが10歳以上、若返った

 ここ1~2年のミャンマーの変貌ぶりには目を見張るものがある。初めてヤンゴンを訪れた2012年3月にはクレジットカードが一切、使用できなかった。おまけに空港をはじめ、街中のどこにもATMはなく、現金がまったく引き出せない。通用する通貨はミャンマーのチャットと米ドルのみ。当時は米国による経済制裁が厳しく、経済面では鎖国状態にあったことは帰国後に知った。

 その2カ月後に二度目の訪問(その時は入国審査に日本人が列を作っていたのに驚いた)して以来、ずっとご無沙汰だったが、今年4月、約10カ月ぶりに当地を訪問した。入国審査を終えて、ヤンゴン空港のロビーに出るといきなりマスターカードの大きな看板が目に入ってきて「おや、ミャンマーも変わったな」と感じたが、それ以上に驚いたのが空港で客待ちしているタクシーやツアーガイドたちのクルマである。

 前年に訪問した際に乗せてもらったのは、日産「HOMY」の1980年代後半のモデルだった。運転手はそのクルマを「2年前に1万5000ドルで購入した」といっていたがエアコンはついていないし、内装はボロボロ。しかし、このクルマはまだ良好な方で、空港で客待ちしていたタクシーなどは、年代不詳のポンコツのオンパレードだった。街中を走るクルマもしかり。さながら、ヤンゴンの幹線道路は80~90年代日本車の走る博物館の状態だった。

3時間45ドルでチャーターした「日産HOMY」。ツアーガイドのマンマンはこの車を2010年に1万5000ドルで購入したという。彼の月収は約200ドル。彼にとっては家族の次に大切な愛車であり、仕事のパートナー

 それからわずか1年足らず。空港には比較的高年式のトヨタ「プロボックス」や「サクシード」などがずらりと列を作る。しかも当然のように、エアコン完備である。

 街中ではトヨタ「ベルタ」や「ハリアー」「RAV4」、ホンダ「フィット」、さらにはハイブリッドカーの「インサイト」や日産「フェアレディZ」、マツダ「RX8」などのスポーツカーも見かけた。ヤンゴン市内のクルマの平均年齢が90年代初頭から2000年代へ、10歳以上、若返っていた。

コメント0

「勝てるアジア最前線」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

プロフェッショナルとして、勝負どころで安易に妥協するなら仕事をする意味がない。

手嶋 龍一 作家・ジャーナリスト