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既存の小売りが強いからこそ、タイのEC産業は伸びた

消費市場としてのタイの実態(2)

2013年7月2日(火)

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 ネットショッピングで1回当たり6000円を使う--。前回は、中間層が育ち、消費市場の厚みが増したタイで、EC(電子商取引)産業が急成長しつつある現状を紹介した。今回は楽天タイランドの前CEOである松尾俊哉に、これまでの同社の取り組みを聞きながら、新興国でのECビジネスの効果的な進め方を考える。

高額商品と低価格品のすき間で成長

:中国やシンガポールでは、リアル店舗に商品が置かれていないと、オンライン店舗では売れない傾向があります。消費者の購買に至るまでの要素にブランド認知と信頼度が重要だからです。しかし、タイではリアル店舗に置かれていない商品でも、オンライン店舗で十分に売れています。なぜでしょうか?

松尾俊哉
1963年生まれ、88年山一證券入社、92年マークテック社入社後、95年から海外事業を統括、アジア10カ国での販売総代理店網の構築、子会社・工場などの設立を行った。2000年よりタイ子会社の取締役を兼務。2007年に楽天国際事業部設立とともに第1号社員として入社。同社のグローバル戦略を策定、2007年の台湾楽天を設立し、2009年に楽天タイランドを立ち上げた。2013年帰任を機にトランスコスモスに移り、タイをはじめとした東南アジア諸国連合(ASEAN)での事業開発プロジェクトに着手している。

松尾:小売りパワーです。辻さんもご存じのとおり、タイでは財閥系小売りのパワーがとても強いのですが、彼らは「売れる」という保証がない限り商品を棚に置かせません。売り手の都合で商品を考えるため、買い手のニーズを俊敏に拾いきれておらず、ナショナルブランドやラグジュアリーブランドが主流になっています。結果、高価格な商品ばかりが並んでいます。

 一方で、ローカルデパートのロビンソンなどに置かれている商品は、低価格帯ですが、ファッション性などが高くありません。つまり、それらの中間がないのです。そこに、オンラインがうまく適合しました。これはここ1年の流れだと思います。韓流ファッションを含め、高価格ではないがファッション性が割と高い、まさに中間層が求めていたモノがネットを通じて市場に供給され始めました。

:なるほど、中間がないのですね。お店には高価格でファッション性が高い商品や最低限の機能を満たした低価格商品はある。しかし、中程度の価格帯で、一定程度の付加価値がある商品はない。そのすき間にうまくオンラインが入り込んだということですね。

 経済成長に伴う国民の生活水準の向上により、今後、消費者のニーズがさらに多種多様化していくことは目に見えています。企業にとってますます商機が生まれてきそうですね。

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「既存の小売りが強いからこそ、タイのEC産業は伸びた」の著者

辻 佳子

辻 佳子(つじ・よしこ)

クロスロード・キャピタル社長

大手コンサルティング会社、独立行政法人中小機構の海外販路開拓シニア・アドバイザーを経て、クロスロード・キャピタルの社長に就任。アジアビジネスの多くのプロジェクトを手掛ける。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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