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ANA優先が「国益」なのか

羽田発着枠配分で最も重視すべきこと

2013年7月3日(水)

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 「日本航空(JAL)の再生はやり過ぎと言わざるを得ない。今後の格差是正について、国土交通省も羽田空港の増枠などで格差是正を図ると言及している」
 ANAホールディングスの伊東信一郎社長は、6月27日に都内で開かれた株主総会で「JALと同じ土俵で戦っているのか」との問いに、こう答えた。

 伊東社長が言う「羽田の増枠」とは、2014年3月末に3万回から6万回へ増える予定の国際線発着枠のことを指す。この増枠分は1日当たり国際線発着枠の42枠(42便、発着84回)。朝6時から夜11時までの昼間時間帯に、欧米路線など長距離国際線が就航可能になる。現在、昼間の国際線は中国など近距離線に限定されているが、その制限がなくなるわけだ。これに合わせて、ターミナルも増築工事が進んでいる。

 利用者の多い羽田の発着枠は、1便当たり20億円から30億円の増収効果が見込めると言われている。だが国際線は複数の航空関係者が「それどころではない」と口をそろえる。

 こうした話題は、何かと「ANA対JAL」の構図で説明されがちだ。しかし、ANAであればスターアライアンス、JALはワンワールドといった航空連合に所属している。また運賃の共通化を図る外国航空会社との共同事業にも大きく関わる問題である。つまり、羽田空港における、ANA、JALの発着枠の増減は、2社の対立だけの話ではなく、他国航空会社の経営にも大きく影響を及ぼす。

 現在は、日本と就航先となる相手国の航空当局が、二国間交渉を行っており、早ければ7月中にも交渉締結分の発着枠配分が決まると見られている。ビジネスパーソンにとって、利便性の高い羽田の国際線は、今後どのような発展が望ましいのか。そして、伊東社長の言う通り、「ANA優勢」は本当なのだろうか。

羽田から昼間に北米便は飛ぶのか?

 6月28日、国交省はインドネシアの航空当局と、昼間の羽田へ双方が1日1便ずつ乗り入れることで合意したと発表した。羽田の発着枠増加に合意した国は、現在のところ英国、フランス、中国、シンガポール、タイ、ドイツ、ベトナム、インドネシアの8カ国。これによって、増枠分42便のうち、残りは15便となった。

 英国など欧州各国と日本は、双方が2便ずつ計4便を乗り入れることで合意している。ここで気になるのが、最も需要があるとみられる米国の名前がないことだ。

 国交省によると、「スケジュールの都合で、交渉日が決まっていない状況」という。

 欧州各国の配分が計4便であることと、ANAもJALも国際線の方面別実績では北米が好調であることから、米国分は日米双方で4便ずつ、計8便程度が割り当てられるとみられている。

ANAの787定期便再開初便のフランクフルト行き。深夜1時に羽田を発ち、フランクフルトには同日6時過ぎに就く。ビジネスパーソンの出張には利便性の高いスケジュールだが、「羽田から発つ昼便が欲しい」という要望が多いのも事実だ(撮影:吉川忠行、ほかも同じ)
JALの787定期便再開初便のシンガポール行き。こちらも深夜1時に出発し、シンガポール到着は朝7時前と利便性の高いスケジュールだ
増築工事が進む国際線ターミナル

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「ANA優先が「国益」なのか」の著者

吉川 忠行

吉川 忠行(よしかわ・ただゆき)

Aviation Wire編集長

ライブドアで同業初の独自取材部門「ニュースセンター」立ち上げに参画。ライブドア事件も内側から報じる。退職後はAFP通信社等で取材を続け、2012年2月Aviation Wire創刊。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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