• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

動き出したTPPの深謀遠慮

その次のRCEPで日本が勝つには

  • 羽生田 慶介

バックナンバー

2013年7月8日(月)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

足で稼いだミクロのファクトをベースにASEAN10カ国、インド、バングラデシュの12カ国をまとめた。アジア市場の攻略法や注意点を具体的な事例でまとめている。また、人口のマジョリティを占める「若者」の対面調査を敢行、国ごとの特徴や嗜好も分析している。ぜひアジア進出の参考にしてほしい。

 中国リスクの高まりとともに、「中国の次のアジア」、すなわちASEAN(東南アジア諸国連合)やインドに対する関心が日増しに高まっている。6億人超の人口を抱えるASEANは労働者の賃金も低く、少子高齢化が進む中国と違って年齢構成のバランスがいい。親日的なところもポイントだ。インドもいずれ世界一の人口大国になることが確実視されている。

 この連載では、アジア市場の今の姿をミクロとマクロの視点でリポートしていく。2回目は日本が正式に参加を表明したTPP(環太平洋経済連携協定)とその先にあるRCEP(地域包括的経済連携)について。キャスチングボードを握る現状をA.T. カーニーの羽生田慶介マネージャーが解説した(より詳しくは日経ビジネスの最新ムック、『勝てるアジア最前線』をお読みください)。

 2013年3月の安倍晋三総理によるTPP(環太平洋経済連携協定)参加表明を受け、日本は既存TPP参加国との事前協議を実施。その結果、各国から日本の参加に対する合意が得られ、7月の交渉会合から日本がTPPに正式参加することとなった。

後発ゆえのTPPへの高い入場料

 この事前協議の過程で、日本は米国やオーストラリア、カナダの譲歩要求を受け入れた。

 例えば米国は、日本の乗用車やトラックに課す関税撤廃を「TPP協定での最長期間」かつ「米韓FTAで韓国に与えた条件に劣後」とする極めて厳しい条件とした。

 同様に、オーストラリアは日豪の二国間EPA交渉(注1)で調整していた「3年後の自動車関税撤廃」の方針を翻し、当面日本に対しては5%の関税を維持することとした。これは、日本がTPPへ後発での参加にならざるを得なかった代償と言っても過言ではない。TPPへの高い「入場料」については、産業界からは遺憾の声が挙がっている。

注1:「FTA(Free Trade Agreement):自由貿易協定」が物品貿易に関する関税削減・撤廃やサービス貿易の自由化を実現する協定であるのに対し、「EPA(Economic Partnership Agreement):経済連携協定」は経済協力、人的交流、知的財産権や投資を含むより包括的な協定

 それでも、2013年秋に目指している妥結の前に交渉に正式参加し、広範なルールメーキングの場に当事者として参画できるようになったのは日本の国益にプラスであることは間違いない。関税面では米国との個別交渉の性格が強いTPPだが、その一方で、日本企業の主戦場であるアジア地域の広範なルール作りの場でもあるからだ。

ASEANの抱き込みに本腰を入れた米国

 TPPには、米国による「アジア内政干渉ツール」としての意味合いがある。米国にとって、世界の成長センターであるアジアの勢いを取り込むことは自国経済を支えるカギであり、そのためにもアジアの経済・貿易ルールを米国産業界に有利な形で形成する必要があるためだ。

 既に、アジア経済の「米国化」の橋頭堡として実現させた韓国とのFTA(2012年3月発効)の内容を基に、米国はTPPや併行して行われる日米自動車交渉で厳しい要求を続ける可能性が高い。

コメント0

「勝てるアジア最前線」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

本当の問題は労務費ではありません。 熟練技能を持つ職人さんが 少なくなっていることです。

押味 至一 鹿島社長