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規制緩和が価格戦略からの脱却を後押し

常識破りの酒店はこうして生まれた(第2回)

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2013年7月17日(水)

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 半径1.2キロ商圏、配送料1回300円、お酒の価格はディスカウントの価格で配達をしますというビジネスが始まりました。

 店の名前は、今のように「なんでも酒やカクヤス」ではなく「スーパーディスカウント大安」。“スーパーディスカウント”で“大安”ですから、真っ向価格勝負です。地域最安値ですというチラシを配って、お客さんを集客するというモデルでした。

 その結果、どうなったか。

 売れました。1回300円かかるけど、重いものを届けてくれるならありがたいとお感じになるお客様が多くいらした。売れたのは宅配のお酒だけではありませんでした。

 店(持ち帰り)も売れてしまった。なぜかといいますと、私だったら絶対に行かない不便な場所にある店にもかかわらず、車で来店されるお客様もいたんですね。近所迷惑だとしかられるほどでした。

 実は、大事なことを見落としていたんです。

宅配の酒も売れたが店も売れた

 当時、酒のディスカウントショップはすべてが郊外型でした。ところが我々の店は、東京の都心を囲むように走る環七、つまり環状七号線の内側に位置しています。

 改めて見てみると、半径1.2キロの商圏の中には、お酒のディスカウントショップはほかに1軒もありません。どこの店も、お酒をディスカウントせず、通常小売価格で売っています。

 ということは、我々は、競争相手を設定し間違えていたのです。うれしい誤算でした。

 お客様も「お酒はディスカウント価格なのに、配達までするなんてすごいね。そこまでやるんだ」とおっしゃいます。しかし最後には必ずこう言われます。「この300円って何?」と。送料は普通、無料だと思っているからです。「近所の酒屋はどこも送料を取らないぞ」と。

 おっしゃる通りです。我々が本当に戦っている相手は、郊外型のディスカウントショップではなくて、近くの酒屋だった。そして近くの酒屋さんは、お酒の価格は高いけれど、無料配送をする。

 お客様としては、価格が安いのはうれしい。けれど、誰も要求しない配送料を取るこの店はずいぶんと殿様商売なんだなという印象を抱くのです。

 でも結果として安いでしょうと言っても「まあ、そうなんだけどさ、でも何か気に入らないんだよね」と、こんな感じです。

 みなさんだったら、どうされるでしょうか。

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