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一般家庭から飲食店へ…「転機」は自分の都合を捨てた時に訪れる

常識破りの酒店はこうして生まれた(第3回)

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2013年7月24日(水)

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 我々の店は「なんでも酒屋カクヤス」といいます。

 この「なんでも」について、品ぞろえのことですかと尋ねられることもあるのですが、我々としては、お客様の要望、期待にはなんでも応えたいということです。

 実際は、応えられません。

 営業開始が朝10時なら、朝9時にというご要望には応えられない。それは分かっているのですが、それでも我々は応えたいんだということです。

 ビジネスですし、今はできません。でもそのうちもっとこの事業が大きくなったら、カクヤスはきっと、もっともっと多くの要望、期待に応えられるようになります。その思いを「なんでも」に込めています。

 便利なお届けという付加価値について、感じ方はお客様それぞれです。価格競争であれば、例えば900円と1000円では900円の方が高いと言う方はいません。

900円より1500円が安いと思う人はいる

 しかし、カクヤスのお届けが付加された1000円と900円ではどうか。足の悪い方であれば、1500円と900円でも、1500円を安いと言ってくれるかもしれない。一方で元気でお酒が大好きな方は、950円でも高いと言うかもしれない。その方が、我々の付加価値をどう感じるか、それは、一度使っていただかないと分からないものです。

 ですから、こういったものはじわじわ広まっていく。

 ところが、店舗網を拡大し始めた当初は、各店舗6カ月間で黒字化を目論んでいて、金融機関にもそう伝えていました。銀行の支店長さんも「これができたら、とんでもないことになりますね。すごいね」とまで言ってくれたんです。

 しかし、なかなか黒字になりません。支店長さんからだんだん笑顔がなくなっていきます。

 ちょうど100店舗出店したときには、57店舗が赤字でした。きつかったです。チェーン店は、赤字店が2割あると利益は出ないと言われます。

 しかし我々は6割近くが赤字。ついには銀行の支店長さんに「冗談じゃない」と怒られました。

出店は設備投資。その信念で23区をカバー

 「いやいや」と私は言いました。確かに57店舗の赤字は大変なことですが、137店舗できれば1つの物流インフラが誕生するのだから、設備投資だと思ってくれませんかと。

 なんとか融資の引きはがしは逃れましたが、新規融資はとても認められる状況ではありません。リース会社などを活用しながら、118店まで達したところで、東京23区をすべて商圏とすることができました。

 計算上は137店舗必要ですが、こちらの勝手な理屈で、夢の島や羽田空港、それから皇居も商圏でなくていいと判断したのです。

 ただ、完成したからといって、その日から爆発的に売れるわけではありません。またじっくりと広めて行かなくてはならないのです。

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