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仕事優先で子育てを放棄しては課長失格

人を育てるコツは部下も子供も同じ

2013年7月16日(火)

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 小売業界でトップクラスの企業に勤めている、今年38歳になる課長さんは私生活で大きな悩みを抱えています。

 28歳で結婚した課長には、8歳になる男の子がいます。実は、この子の学業の成績が振るわず、それが原因で家庭がぎくしゃくしているのです。

 この課長は大学卒業後に新卒で入社し、地方都市の販売現場を転々とした後、2年前から本社の開発部門に配属になりました。小売業界の現状としては、顧客の購買意欲が高まりつつある半面、円安により輸入食材などが高騰しており、難しいかじ取りを求められています。課長の所属する開発部門は、出店計画やキャンペーンの企画などで大忙しです。

 このように課長の仕事は多忙ではあるものの、業務そのものは安定的にマネジメントできており、3人の部下ともそれなりに良好な関係を築けています。というのも、部下たちはそろって優秀で、まだ若いにもかかわらず、課長から細かい指示を出さなくとも、自発的に望ましい行動をとってくれているからです。だから課長は自分の仕事に没頭できているというわけです。

 そんな恵まれた課長の悩みが子供の成績不振でした。

 息子が生まれたばかりの頃は、「健康でいてさえくれればいい」と思っていました。しかし、小学校に入学して成績表をもらってくるようになると、そうも言っていられなくなりました。なにしろ、算数や国語といった主要科目がことごとく平均以下なのです。

 課長も奥さんも有名私立大学を卒業しており、小学校の頃から優秀な部類に属していました。だから、「こんなはずがない」と思えてなりません。

息子の勉強を見ることになって直面した現実

 2人は子供がまだ幼稚園の頃から、「できれば中学受験をさせて私立に通わせたい」と話し合っていました。一人っ子特有ののんびりしたところがある息子には、大学までエスカレーター式の学校で学ばせてあげた方が安心だと感じたからです。2人とも仕事を続ければ、その学費は工面できるということで認識は一致していました。

 ところが、肝心の本人の学力がそれどころではないのです。このままでは有名私大の付属中学など合格できません。息子と接する時間が長く、早くからその学力に不安を抱いていた奥さんは、これまでも何度か夫である課長に訴えていました。

 「先生からも注意力散漫だって指摘されたの」

 「どこか、塾に行かせた方がいいんじゃない?」

 「あなたからも勉強するように厳しく言ってよ」

 そのたびに課長は、「まだ小学校低学年だぞ。あんまりガミガミ言うなよ」とたしなめてきました。

 正直なところ、課長も息子の成績にはがっかりしていました。しかし、仕事が忙しくて、深く考えるのは面倒に感じていたのです。

コメント5件コメント/レビュー

家庭経営も企業経営も本質は同じと言うのは分かりやすいけれども、子育てと社員教育には決定的な違いがある。企業なら、会社の目標が与えられ、利益に反する行為は否定されるが、子育てでは勉強だけでなくスポーツや遊びなど様々な人格形成、将来の可能性があるため、例えばお受験よりもサッカーがしたいと反論されれば答えに窮してしまう。また、会社なら上司は雇用契約と人事権があり部下を従わせる術を持っているが、親子関係ではそれがない。親がやるべきことは、ここに書かれている「コツ」以前に、迂遠なようでも子供に広い世界を認識させ目的意識をもたせることだと思う。この家族の奥さんが夫に求めているのは、休日に自分のことばかり山歩きしていないで、子供を街に連れ出し社会勉強をさせて欲しいということではなかろうか。(2013/07/16)

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「仕事優先で子育てを放棄しては課長失格」の著者

石田 淳

石田 淳(いしだ・じゅん)

ウィルPMインターナショナル社長

行動科学マネジメントの第一人者。行動分析、行動心理を基にしたマネジメント手法を日本人に適したものにアレンジ、短期間で8割の「できない人」を「できる人」に変えると企業経営者などから支持を集める。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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家庭経営も企業経営も本質は同じと言うのは分かりやすいけれども、子育てと社員教育には決定的な違いがある。企業なら、会社の目標が与えられ、利益に反する行為は否定されるが、子育てでは勉強だけでなくスポーツや遊びなど様々な人格形成、将来の可能性があるため、例えばお受験よりもサッカーがしたいと反論されれば答えに窮してしまう。また、会社なら上司は雇用契約と人事権があり部下を従わせる術を持っているが、親子関係ではそれがない。親がやるべきことは、ここに書かれている「コツ」以前に、迂遠なようでも子供に広い世界を認識させ目的意識をもたせることだと思う。この家族の奥さんが夫に求めているのは、休日に自分のことばかり山歩きしていないで、子供を街に連れ出し社会勉強をさせて欲しいということではなかろうか。(2013/07/16)

■私は子育てになるべく関わるようにして、その経験を社内の人付き合いに生かしました。それまで付き合い下手だったこともあり、かなり役立ちました。 ■記事の、子どもが勉強に乗り気でない事例なら「お、これはおもしろい」「あ、そうなんや。ふふふ」と、自分が勉強を面白がるというのが有効な手の一つです。仕事も「この仕事はここが面白い/有意義だと思うよ」と動機づけるといいですよね。(迷亭寒月)(2013/07/16)

会社の部下と子供の教育を同一視した所に違和感を感じました。学校の成績が良くないことを例に、さも業績を上げる為のテクニックを部下に指導するやり方に首をかしげます。大学までストレートの私立へ入ることは親のエゴです。そして教育といっても、それを実現する早道は、暗記による成績アップです。学歴社会が崩壊している昨今でも、有名大学、有名企業を指向する親には、多少の理解と失望を感じますが、本当の教育なら子供の好きなこと、長所をのばして上げ、社会に何らかの貢献ができる働きが出来ればよいのではないでしょうか。(2013/07/16)

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