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法に身を捧げる「えげつなくタフな女」

「執拗さ」で米最高裁判所判事を射止めたソニア・ソトマイヨール

2013年7月12日(金)

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(写真:AP/アフロ)

 米最高裁判所判事のソニア・ソトマイヨールの道のりは、苦境に負けず頑張り抜いた典型的な立身出世物語である。移民の両親のもとに生まれ、貧困に苦しみながらも、自分の才能と粘り強さで社会のトップに立ったという道のりだ。

 だが、ソトマイヨールの場合は、その度合いが通常の域を超えている。血のにじむような努力の痕跡は、彼女の人柄からも透けて見える。毅然とした姿勢と自信に満ちた声。その声が生み出す確信に裏打ちされた言葉。何も隠すことなくオープンに信念を押し通す彼女の姿勢には、一種の畏敬を感じずにはおられないほどだ。

 「執拗な人間」。ソトマイヨールは自分の性格をこう表現する。「私は自分の中に、不屈の精神を以て、どんなことがあっても闘い抜くという頑固さを持ち合わせているんです」。

 例えば、犯罪や麻薬問題が溢れるニューヨークのブロンクスで育った幼い頃、ソトマイヨールの弟が近所の悪ガキにやっつけられて帰ってくることが多々あった。そんなときの仕返しは、必ず彼女がやった。プリンストン大学在学中は、ヒスパニック系の教員をもっと雇用するよう、何度も繰り返し大学に働きかけて、ついに実現させた。30代に法律事務所で働いていた頃には、同僚の男性弁護士から「えげつなくタフな女」と呼ばれた。

 「自分が狙いを定めたものには、執拗にトライし続けるんです」と語るソトマイヨールは、「女性の機会平等」とか「女性の出世」とか、そんな遠慮がちな主張がぶっ飛んでしまいそうなほどに強いのだ。

 ソトマイヨールは2009年、ヒスパニック系アメリカ人として初めて最高裁判事に指名されて大きな話題を呼んだ。両親はプエルトリコからの移民で、父親は小学校を3年で中退した機械工、母親は孤児で看護婦。2人はニューヨークで出会い、1954年にソトマイヨールが生まれた。

 だが、父親はアルコール中毒で、ソトマイヨールと弟を育てるのはもっぱら母一人の手に委ねられる。ソトマイヨールが9歳の時に、父親はアルコールが原因で死亡する。

 ソトマイヨールが小児糖尿病を発病したのも、その頃だ。そのせいで、自分の人生は長くないかもしれないと、いつも心のどこかで恐れながら過ごし、精一杯たくさんのことを人生に詰め込まなければならないという意識に常に突き動かされてきたという。

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「法に身を捧げる「えげつなくタフな女」」の著者

瀧口 範子

瀧口 範子(たきぐち・のりこ)

ジャーナリスト

シリコンバレー在住。テクノロジー、ビジネス、社会、文化、時事問題、建築、デザインなどを幅広く日本のメディアに寄稿。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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