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えっ、こんなものが東京湾を通るの?

喫水32メートルで航行、海に浮かぶ変電所が福島沖に到着

2013年7月24日(水)

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 7月15日、前回取り上げた風車に続いて、海に浮かぶ変電所が現地入りしました。ウインドファームを建設する福島沖約20キロメートルの地点に到着したのです。正確には、浮体式洋上変電設備(サブステーション)といい、変電設備のほか気象や海象の観測設備、緊急用ヘリデッキなどを備える、この実証研究事業の要になる施設です。風車が発電した電気は、サブステーションで電圧を整えてから、海底ケーブルを通して陸地に送られます。

 丸紅国内電力プロジェクト部の福田知史部長とともにプロジェクトの進捗を追う連載の3回目は、サブステーション曳航の裏話をご紹介します(今回は担当デスクの田中が山根記者の代理で案内役を務めます)。

(取材/構成:日経ビジネス編集部・田中太郎、撮影:村田和聡)

 こんにちは、3度目の登場になる丸紅の福田です。最初に本音を打ち明けてしまうと、今年実施する一連の作業の中で一番ヒヤヒヤしたのが、今回のサブステーションの曳航です。

ジャパン マリンユナイテッド横浜事業所磯子工場を出発した浮体式洋上変電設備(サブステーション)。頂上部から最底部までの全長は111メートルある

東京湾史上初?喫水32メートルの構造物

 というのも、前回の風車の曳航よりも技術的にはるかに難しいからです。三井造船から風車を曳航した時の喫水(水面から船底まで)の深さは10メートルでしたが、今回は32メートル。それが東京湾を通るのです。

 例えば、浦賀水道を通る船は喫水が26メートルまでと制限されています。喫水が32メートルあるサブステーションは浦賀水道をはずして航行するしかありません。

 こんなに喫水が深いものが通過するのは、おそらく東京湾史上初めてのことでしょう。最初に海上保安庁に相談した時に、「こんなものを通すのか」と叱られたほどです。

コメント2件コメント/レビュー

浮体式の洋上風力発電は詳しい話を聞く程、「これってコスト的に採算ベースに乗せられるの?」との思いが強くなってしまう。地熱やバイオマスは開発期間が長くて、結果を出すのに時間が掛かり過ぎ、手っ取り早い太陽光や風力が衆目を集め易い事は仕方が無い。こうした開発で他国に遅れを取っている風力発電で、陸上は諦めて、日本でも有力な「洋上風力」に傾注するのは良いが、浮体式は金が掛かり過ぎる。海外での「洋上」は着床式が主流で、これなら建設費や送電費用も陸上より「少し割高」程度で収められる。十分なシミュレーションをやった上での商業運転サイズでの実験だろうが、大きな期待は今の段階ではし兼ねる。既に生産能力が過剰となっている陸上風力や太陽光に活路を求める事は非常に厳しいコスト競争が前提であり、国内生産では話にならない。その意味で浮体式風力は、今なら「国内生産でも競争可能」という判断なのだろうか。(2013/07/25)

「実録 福島沖・巨大風車プロジェクト」のバックナンバー

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「えっ、こんなものが東京湾を通るの?」の著者

田中 太郎

田中 太郎(たなか・たろう)

日経エコロジー編集長

1990年早稲田大学卒業、日経BP社入社。「日経レストラン」「日経オフィス」「日経ビジネス」「日経ビジネスアソシエ」「日経エコロジー」「ECO JAPAN」などを経て2014年から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

浮体式の洋上風力発電は詳しい話を聞く程、「これってコスト的に採算ベースに乗せられるの?」との思いが強くなってしまう。地熱やバイオマスは開発期間が長くて、結果を出すのに時間が掛かり過ぎ、手っ取り早い太陽光や風力が衆目を集め易い事は仕方が無い。こうした開発で他国に遅れを取っている風力発電で、陸上は諦めて、日本でも有力な「洋上風力」に傾注するのは良いが、浮体式は金が掛かり過ぎる。海外での「洋上」は着床式が主流で、これなら建設費や送電費用も陸上より「少し割高」程度で収められる。十分なシミュレーションをやった上での商業運転サイズでの実験だろうが、大きな期待は今の段階ではし兼ねる。既に生産能力が過剰となっている陸上風力や太陽光に活路を求める事は非常に厳しいコスト競争が前提であり、国内生産では話にならない。その意味で浮体式風力は、今なら「国内生産でも競争可能」という判断なのだろうか。(2013/07/25)

万難を排してこのサブステーションも開発されたのだろうと思うし、その機能にもそれなりの理由があるのだろうとは思う。しかし素直には頷けないのも実感だ。このような施設が洋上風力発電に必ずしも必要なのか。曳航に困難を伴うこのような形態がベストなのか。単なるはしけ型の船舶ではいけなかった理由は何か。巨額の予算をつぎ込んだプロジェクトにありがちなてんこ盛り仕様に陥ってはいまいか。洋上浮体風車を実用上メリットある物と証明するためのパイロットプラントだろうから、花火を上げることも必要と言う理屈なのか。「でかい事をやったゾ」論が先行して、技術や経営戦略が見えないので、不安を感じてしまうが、私だけだろうか。(2013/07/24)

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