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日本基準のオーバースペックを正す

インドネシア部品業界の雄が語る現地最適ビジネスモデル

2013年7月25日(木)

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 特集「部品創世記」を掲載した日経ビジネス7月22日号の表紙に、ギヤ(歯車)や半導体を付けてすくすくと育っていく樹木のイラストを描きました。ところで、自動車部品産業の成長に欠かせないモノは何だと思いますか?

 答えはいたってシンプル。すぐそばに、まとまった規模の自動車生産があるかどうかです。一般には、生産台数が年間100万台を超えると、その国で部品産業のすそ野が一気に拡大していくと言われます。

 現在、自動車生産が年100万台を上回るのは1900万台の中国を筆頭に、米国や日本、ドイツなど17カ国あります。昨年初めて名を連ねたのがインドネシア。この国はちょうど今、部品産業の拡大・変革期を迎えつつあるのです。

 1970年代から日本企業と数々の合弁事業を展開してきた現地部品の雄は、今の局面をどう捉えているのでしょう。そして、続々と参戦する世界大手にどう対抗していくつもりでしょうか。インドネシア部品最大手、アストラ・オートパーツ(AOP)のシスワント・プロアウィロアトモート社長に聞きました。

(聞き手は佐藤浩実)

インドネシアの自動車生産台数が昨年初めて100万台を超えました。部品産業にはどのような影響が出てきていますか。

シスワント・プロアウィロアトモート氏(以下シスワント氏):まず、市場シェアが最も高いトヨタ自動車が部品の現地調達をどんどん進め始めています。インドネシアの経済成長とともに、クルマの市場はさらに大きくなります。当然、ほかの自動車メーカーもトヨタと同様に現地化を考えるでしょう。我々、AOPのビジネスチャンスは広がります。

 我々は(KYBやGSユアサなど)日本企業を中心に複数の部品メーカーと合弁事業を展開する企業グループです。市場拡大のチャンスをつかむには既存のパートナーと良い関係を築くことが大切。加えて、インドネシアではまだ製造していない種類の部品メーカーを、我々の新しいパートナーに加える必要もあります。常に門戸を開いています。

AOPのシスワント社長。アストラグループの二輪車事業会社アストラ・ホンダ・モーターの幹部から2009年に現職に転じた。日本への知見があり、馬刺しと吉野家の牛丼が好き。
アストラ・オートパーツ(AOP)との合弁会社を経営する主な日本企業と事業内容
企業名 事業内容
GSユアサ 自動車用バッテリー
KYB サスペンション
曙ブレーキ工業 二輪・四輪ブレーキ
アイシン高丘 鋳鉄部品
日鍛バルブ エンジンバルブ
AOPはトヨタ系、独立系を中心に様々な日本企業と合弁事業を展開
※AOPの出資比率が40%以上の事例を記載した

この5月に豊田通商から4.9%の出資受け入れを発表しました。これも市場拡大と関係があるのですか。

シスワント氏:前提として、親会社のアストラ・インターナショナルが弊社の株を手放さなければならなかったという(制度上の)要因があります。我々は、誰にその株を持ってもらうべきか、を考えました。豊田通商を選んだ理由は2つあります。まず、同社はトヨタの家族です。この国の自動車市場でトヨタの存在感はとても大きい。今回の資本参加で、我々もトヨタ・ファミリーになれるのです。

 一方で、我々が生産している部品はすべての自動車メーカーに提供できるものです。市場が拡大する今、成長にはトヨタ以外への供給をもっと増やさなければいけません。そのためには、優秀な若者を採用して、AOPが良い会社にならなければいけない。採用面でも、(インドネシア最大の財閥である)アストラとトヨタのブランドイメージの両方を備えるのがプラスに働くのです。

 AOPと豊田通商は以前から、部品メーカーを交えて複数の共同出資会社を運営してきた経緯があります。なので、資本参加自体にはさほど意外性を感じません。しかし、「トヨタの名前が入ることで、優秀な人材を採用しやすくなる」という話題が早々に出たのは驚きました。現地では「従業員を引き抜かれた」という日系部品メーカーの苦労話も聞きました。すそ野が拡大するなかで、部品メーカーにとって、人材獲得はすでに大きな課題になっているようです。

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「日本基準のオーバースペックを正す」の著者

佐藤 浩実

佐藤 浩実(さとう・ひろみ)

日経ビジネス記者

日本経済新聞社で電機、機械、自動車を6年間取材。13年4月に日経ビジネスへ。引き続き製造業を担当。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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