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オバマとミシェルを“囲った”ショートヘアの女

オバマを支え続けるヴァレリー・ジャレット

2013年7月26日(金)

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写真:AP/アフロ

 当時イリノイ州上院議員だったバラク・オバマが2008年の大統領選に出馬した頃から、彼のそばに付き添う女性の姿が見られた。夫人のミシェル・オバマではない。ショートヘアで小柄。けれども、大統領選を闘うチームの柱として陣頭指揮を執る人物と見える。

 この女性がヴァレリー・ジャレットである。現在、ホワイトハウスで大統領付きの上級アドバイザーを務め、広く国民への関わりや政府内関係などを担当する。ホワイトハウスの女性および少女に関する評議会の委員長も兼任する。

 ジャレットは、オバマが大統領になるまで、国外はもとよりアメリカ国内でもよく知られる人物ではなかった。しかし、オバマが地元シカゴで大きなサポートを得て、いずれ大統領への道を歩むのになくてはならない力となったのが彼女だ。

 ジャレットのバックグラウンドは、企業、行政、NPOと多彩である。営利活動のしくみを知り、地元政府でリーダーシップの何かを経験し、公共のための非営利活動の重要さを身につけている。一貫性が欠けているように見えるかもしれないが、こうした多様な世界での経験を積んでいることは、アメリカ社会でトップの地位に立つ人物の信頼性においては、大変重視される要素である。

 ジャレットとオバマの出会いは、1991年にさかのぼる。当時、シカゴ市長の次席補佐官の職にあったジャレットは、法律の専門家を雇い入れることになった。その際に面接に来たのが、ミシェル・ロビンソンだった。面接で彼女を気に入ったジャレットは、即座に採用したいと伝えたところ、ロビンソンは「自分のフィアンセに会って欲しい」と答えた。考える時間が欲しかったのと、フィアンセにもジャレットに会った感想を聞きたかったのだろう。

 後日、ディナーのテーブルで合流したそのフィアンセが、バラク・オバマだった。当時のオバマは、ハーバード大学法律大学院を卒業して、シカゴ大学の法律大学院で講師として教壇に立っていたころだ。初対面でふたりは意気投合した。黒人の血を引きながら、育った過程での国際的な背景ゆえに複雑なアイデンティティーを持つ2人。そんなことが2人を強く結びつけたのだと言われる。ジャレットはイランで生まれ育ち、ロンドンを経由して、シカゴに住み着いた。幼少の頃は、フランス語とペルシャ語を話したという。黒人でありながら肌が白いことも、複雑さを増す要因だった。

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「オバマとミシェルを“囲った”ショートヘアの女」の著者

瀧口 範子

瀧口 範子(たきぐち・のりこ)

ジャーナリスト

シリコンバレー在住。テクノロジー、ビジネス、社会、文化、時事問題、建築、デザインなどを幅広く日本のメディアに寄稿。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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