• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

政治が不甲斐ない? ならば理想の政治とは何かを考えよう

日本の政治についてじっくり考える本

2013年8月9日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 みなさんこんにちは。月に1度の書評コラムです。

 先日、参議院選挙があり、予想通り自公両党の政権与党が勝ちました。しかし選挙は盛り上がらず、投票率は52.61%と、公選法施行後では補選を除いて史上4番目の低さでした。自民党は圧勝しましたが、有権者に占める得票率は約18%にすぎません。つまり、市民の5人に1人の支持しか得ていないのです。こういう結果を見てみると、政治とは何かということを皆で考えることがいかに大切かと痛感します。

 参院選もちょうど終わった今、もうあと3年は選挙がありませんので、少し日本の政治についてじっくり考えてみましょう。

田中角栄を通じて戦後政治史を知る

 日本の政治といえば、55年体制ですね。55年体制を描いた本はたくさんあるのですが、個人の伝記を通して、55年体制を見事に描き切った本が、『田中角栄 戦後日本の悲しき自画像』(中公新書)です。

 著者は元朝日新聞記者の早野透さん。55年体制を象徴する政治家である田中角栄首相の番記者だった早野さんが、55年体制とはどういうシステムだったのかを、田中角栄の個人史を通じて解き明かす本です。戦後の政治についてこれほど明瞭に描き切った本はほかにないと思います。これ1冊で、戦後の政治の大きな流れが理解できると思います。私自身は田中角栄さんとは考え方が全く違うのですが、それでも、これを読んで田中角栄さんはすごい人だったのだなと思いました。

 高度成長とともに政治家として影響力を強めていった田中角栄がいかにしてその地位を築き、いかにして力を失ったのか。膨大な取材の蓄積の中から選りすぐった事実が、緻密で、かつ品のある文章に凝縮されている力作です。早野さんは、田中角栄の後援会である「越山会」の真実を知るために、新潟支局への赴任を希望したといいます。現地で一軒一軒たずねて、取材を積み重ねてきたジャーナリスト魂の結晶です。田中角栄の人物像と、55年体制の全貌が理解できる、一石二鳥のお得な本と言えるでしょう。

コメント2

「出口治明の「ビジネスに効く読書」」のバックナンバー

一覧

「政治が不甲斐ない? ならば理想の政治とは何かを考えよう」の著者

出口 治明

出口 治明(でぐち・はるあき)

ライフネット生命保険会長兼CEO

1948年生まれ。京都大学を卒業後、日本生命保険に入社。同社を退職後、2006年にネットライフ企画設立、代表取締役就任。2008年にライフネット生命保険に社名変更。2013年6月より現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

リストラなどつらい経験もありましたが、多くの山に登ったことで、別の景色が見えやすくなりました。

吉田 秀俊 VAIO社長