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「日本の航空会社は過剰サービス」

スカイマークの西久保愼一社長が語る

2013年7月31日(水)

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 成田空港に国内のLCC(格安航空会社)が就航して1年が過ぎた。これを受け、これまで安い航空運賃で地位を築いたスカイマークは、低価格競争から距離を置くことを決定。上級クラスの広いシートを安く提供する方向に転換する。

 2014年1月から受領する予定の計10機のエアバスA330-300型機(271席)は、全席を上級クラス「グリーンシート」とする。これを羽田発着の福岡線などの幹線に導入する計画だ。シートピッチは、日本航空(JAL)が国内線の普通席に追加料金1000円で提供している「クラスJ」と同じ38インチ(約96.5センチ)。現在スカイマークが運航しているボーイング737-800型機(177席)をはじめ、JALや全日本空輸(ANA)の普通席で採用されている31インチ(78.7センチ)よりも広い。
 普通運賃は現在のまま据え置き、運賃の割引率で差を付ける狙い。サービス内容を変える計画はない。

 2014年夏には、国内の航空会社で初となる、総2階建ての大型機エアバスA380型機を導入。成田~ニューヨーク路線を開設する。こちらもビジネスクラスとプレミアムエコノミークラスのみとし、エコノミーは用意しない。
 上級クラスの導入で客単価の上積みを目指す。4月に開設した仙台発の2路線や、6月再開の那覇~宮古線、7月就航の石垣発3路線と、地方路線の拡大も意欲的に進める。
 スカイマークの考える上級クラスとは何か。地方路線は採算が見込めなければ即撤退となるのか。スカイマークの西久保愼一社長に聞いた。

「国内線に過剰サービスは不要」

2014年3月末以降、国内線に、上級シートである「グリーンシート」を導入する。その狙いは。

西久保社長:グリーンシートのプランはかなり前から持っていた。スカイマークの低価格路線がうまくいった場合、後から参入する航空会社が必ず出てくると想定していた。それをどう迎え撃つかと考えていた。
 その結果、安売り競争を続けていてもきりがないと判断した。A330の導入をきっかけに、シートの質で勝負するよう戦略を変更しようと判断した。
 そもそも僕は、乗り物のサービス水準について、新幹線のグリーン車のような姿がベストだと考えている。コストやパフォーマンス、快適性などを加味して最もバランスが良い。一方で、日本の航空会社の国内線は、明らかに過剰サービスである。

国内の地方路線で使う737も、上級座席と普通席の2クラス制に移行すると聞く。サービス内容は。

西久保社長:幹線を(271席ある)A330で飛ばすようになると、(177席の)737を地方路線で使うことになる。だが実際に、地方路線では177席も必要ない。
 日常的に満席になるのは幹線くらいで、ほかは130~150席あれば良い。であれば、シート数は150席程度に抑め、2クラス制に移行したほうが得策だ。客単価を上げられるし、客室乗務員も1人減らせる。

 上級クラスの追加料金は2000~3000円にするつもりだ。シートが広くなり、快適性は高まるが、機内食などを用意するつもりはない。「そんなに国内線の飛行機で機内食を食べたいのか」ということだ。若い女性はそんなに食べないし、出されても困る人もいるだろう。

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「「日本の航空会社は過剰サービス」」の著者

吉川 忠行

吉川 忠行(よしかわ・ただゆき)

Aviation Wire編集長

ライブドアで同業初の独自取材部門「ニュースセンター」立ち上げに参画。ライブドア事件も内側から報じる。退職後はAFP通信社等で取材を続け、2012年2月Aviation Wire創刊。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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浜田 健一郎 ANA総合研究所 シニアフェロー・前NHK 経営委員長