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放射能汚染地を定期借地で国が借り上げろ

8度目の現地調査で見えてきたこと(2)

2013年8月7日(水)

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 日本はどうして地震国における原発の危険性を認め、全原発の即時全面停止を宣言しないのか。そんな諸外国の懸念をよそに、事故を起こした福島第一原発の廃炉と、事故周辺地域の除染が続けられている。

 除染は原発事故による不可逆的な汚染を否定し、原状回復、すなわち事故をなかったことにする措置である。ロシアがチェルノブイリ原発周辺の除染を行わず、永久立入禁止区域にしているのと対照的な対策であると言える。

飯館村耕作放棄された農地

自治体の裁量では決められない除染方法

 国は除染費用として、昨年度と今年度合わせて約5000億円の予算を計上した。ただし、除染予算は、全額を東京電力に求償することになるので、建前上は国庫の持ち出しはない。求償は裁判によるのではなく、放射性物質汚染対処特措法と原子力損害賠償法により、国が原子力事業者である東京電力に対して行う。

 約1兆円の予算が全額国庫負担とされた災害廃棄物処理の場合、撤去や処理の方法について、自治体に大きな裁量権が認められ、災害査定(災害復旧のための国庫補助事業を主務官庁と財務省が採択するための事前審査)は、事実上の事後承認となった。自治体の自主性を尊重したことは、災害廃棄物処理が順調に進捗している大きな理由になっている。

 除染は、国直轄の「除染特別区域」と、市町村が中心となる「除染実施区域」に区分して実施されている。除染予算の財源は東京電力への求償であるため、あらかじめ国と東京電力が合意したガイドラインに沿って行わなければならず、災害廃棄物処理とは異なり、除染方法について自治体に裁量権が認められていない。

 ガイドラインによる除染は、現場での洗浄が原則となる。放射性物質が内部まで浸透していたりして洗浄では除染が難しい場合もあるが、交換などの臨機応変な対応はできない。一律のガイドラインの押しつけが、市町村の除染を遅らせているとの指摘もある。

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「放射能汚染地を定期借地で国が借り上げろ」の著者

石渡 正佳

石渡 正佳(いしわた・まさよし)

千葉県県土整備部用地課土地取引調査室長

1958年千葉県生まれ。産廃Gメン時代に出版した『産廃コネクション』(2002年)が2003年「日経BP・BizTech図書賞」を受賞した。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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