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「会長が亡くなった時、お詫びを致しました」

小湊鐵道会長が信頼した女流作家の「95年史」

2013年8月13日(火)

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小湊鐵道の動画企画、第3弾。95歳の今も農民作家として活躍を続ける遠山あき氏が、生まれ育った地域の歴史と、小湊鐵道についてその魅力を語る。中興の祖、石川信太元会長も信頼を寄せた女流作家は、どんな歴史の狭間を見て、文字に綴ってきたのか。「奇跡の鉄道」の映像企画3回目は、小湊鐵道に惹かれた女性たちにスポットを当てる。(下記の動画と、「日経ビジネス」8月12・19日号の関連記事をご覧ください)

 95歳になった今も、現役の作家として活動されている。養老川と小湊鐵道を舞台とした小説『流紋』や、ノンフィクション作品『小湊鐵道の今昔』など、中房総の交通網の変遷を綴っています。

遠山:私は生まれが大多喜町老川(千葉県夷隅郡)で、養老川の上流なんですね。それで、結婚して千葉市に住んでいましたが、空襲がひどくて、夫の実家である月崎駅(市原市)近くの農家に引っ越してきました。昭和19年のことです。

 クルマもオートバイも持っていなかったので、小湊鐵道だけが交通手段でした。何かあると小湊鐵道のご厄介にならなきゃいけない。ですから、早い話、小湊鐵道は私の人生と一緒にあったようなもので、思い入れはすごく深かったわけです。(下記の動画をご覧下さい)

③私の小湊鐵道   (動画①はこちら、動画②はこちら

①~③完全版

 今でも月崎駅を利用している。

遠山:そうですね。ずっと歩いていたんですけど、この頃は歳をとってきて、だんだん横着になってクルマで送ってもらうこともありますけど。

 もう何十年も、小湊鐵道を使っていますから、社員とも親しくなってきて、会社の歴史も分かってきますしね。普通の会社ですと、儲かる地域に鉄道を通すでしょう。ここは、房総半島の周りの内房線と外房線があって、その半島を横切るわけです。一番、不便なところに鉄道を通したわけですよね。

 最初から、儲かるはずがない計画だった、と。

遠山:だからね、最初は県知事が「県営鉄道」として議会に提出しても、反対にあって潰されちゃったんですよ。だから、その次は地域の人たちが「自分たちで作ろう」って、連名で「小湊鐵道株式会社」を計画する。でも、資金が集まらない。それで、安田財閥の安田善次郎さんに頼み込んで、了解をもらって計画が進むわけですね。

コメント3件コメント/レビュー

こんな風に昔ながらのやり方を土台に、やたらとなんでも「刷新」するんでなく「成熟」していくという進化の方向が、他の会社や商店にもあったって良かったんじゃないだろうか。いや、今からでもあっていいんじゃないだろうか。日本での地に足がついた進化ってこういう方向じゃないのか。そんな風に思いながら読ませていただきました。良い記事をありがとうございました。(2013/08/19)

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「「会長が亡くなった時、お詫びを致しました」」の著者

金田 信一郎

金田 信一郎(かねだ・しんいちろう)

日経ビジネス編集委員

日経ビジネス記者、ニューヨーク特派員、日経ビジネス副編集長、日本経済新聞編集委員を経て、2017年より現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

こんな風に昔ながらのやり方を土台に、やたらとなんでも「刷新」するんでなく「成熟」していくという進化の方向が、他の会社や商店にもあったって良かったんじゃないだろうか。いや、今からでもあっていいんじゃないだろうか。日本での地に足がついた進化ってこういう方向じゃないのか。そんな風に思いながら読ませていただきました。良い記事をありがとうございました。(2013/08/19)

記事を書いて頂き、ありがとう。(2013/08/14)

読むたびに感動が深まりました。小湊鐵道に一度も乗ったことはありませんが、ぜひとも乗ってみたい。そんな強い気持ちになりました。私は間もなく77歳になります。幸い健康に恵まれており、昔のワンゲル部員という経験も手伝い、ゆっくりと車窓に流れる景色を堪能したいと念じています。湘南の海の近くに住んでいます。市原までは比較的短時間で行けます。日本の「原風景」を楽しみたいと思います(勝又)。(2013/08/13)

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三品 和広 神戸大学教授