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病院で初めて健康経営格付け取得

福岡の博愛会、「健康経営の日」など独自の試み

2013年8月26日(月)

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 今年6月、福岡市中央区にある医療法人財団博愛会は日本政策投資銀行の「健康経営格付け」で、「従業員の健康配慮への取り組みが特に優れている」と評価され、最高のAランクに認定された。そして優遇金利で融資を受けることができた。

 この格付けは「『健康増進』を企業レベルの取り組みに位置づけているか」、「生活習慣病対策を適切に実施しているか」など16の中項目や100を超える小項目について、実地審査のうえで付与されるものだ。Aランクは得点率60%以上の場合に認定される。

 博愛会の前に4社が取得しているが、それは花王、カゴメなど大企業ばかり。これに対し博愛会は、145ベッドの博愛会病院のほか、人間ドックセンターや高齢者施設などを展開している地域密着型の医療法人。500人を超える職員を抱えているとはいえ、トップ自ら「中小企業」と言ってはばからない規模だ。

 博愛会は、なぜ、時間と労力とお金をかけて「健康経営格付け」の取得に踏み切ったのか。

満足感や帰属意識がメンタル不調防ぐ 

医療法人博愛会理事長の那須繁氏。産業医として、大企業のビジネスマンの健康管理を経験してきた

 内科医である博愛会理事長の那須繁氏は、病院経営の傍ら、福岡にある大企業の支店の産業医を務めてきた。その経験を通じて、メンタル不調者の増加を実感し、発症を防ぐための一次予防の重要性を痛感するようになった。「仕事に対する満足感や職場への帰属意識を高めることが一次予防のカギ。その実現には、経営者の理解と推進力が欠かせない」(那須氏)と語る。

 とりわけ医療機関は、医師、看護師など国家資格を持つ職員が大半を占め、よい待遇やキャリアアップを求めての転職が日常茶飯事だ。そこで健康経営を前面に打ち出した運営を心がけ、満足感や帰属意識を高めて、職員が医療人として悔いのない人生が送れるようにしたいと考えたという。

 一方で、過去10年間の健康診断データから、職員の健康状態の悪化が浮き彫りになっていた。①20歳代の肥満の職員が珍しくない、②かなり前から敷地内を禁煙にしているにもかかわらず喫煙者が16%を数える、③コレステロールや中性脂肪などの異常値を指摘される職員が増えてきた――などだ。

 そこで那須氏は、健康経営の第一人者である大阪ガスグループの統括産業医、岡田邦夫氏を講演会に招いたり、日本政策投資銀行とともに健康経営の評価指標の開発に当たったヘルスケア・コミッティー株式会社の古井祐司社長と親交を結ぶなどして、健康経営への理解を深めていった。

 そして、日本政策投資銀行が健康経営格付け融資を開発したのを受け、「格付けを取得する方にも“ごほうび”があるという、分かりやすい仕組み」(那須氏)と考え、格付け取得に動いたという。

 博愛会は、これまで病院や人間ドックの機能に関して、外部機関による第三者評価を受けた経験があった。そのため、PDCA(計画→実行→評価→改善)というプロセスに慣れていた。

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「病院で初めて健康経営格付け取得」の著者

井上 俊明

井上 俊明(いのうえ・としあき)

日経ヘルスケア編集委員

日経BP総研 中小企業経営研究所主任研究員。日経ヘルスケア編集委員などを経て現職。入社後25年近くにわたり、医療・介護分野を取材。1998年から5年間日経ビジネス編集部に所属し、税金、健康保険、年金などを受け持つ。2007年社会保険労務士登録。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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ジェニー・ダロック 米ピーター・F・ドラッカー伊藤雅俊経営大学院学長