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航空業界の“ペリー”、日本の空の開国を迫る

デルタ航空アンダーソンCEOが訴える

2013年8月28日(水)

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 2014年春、羽田空港の国際線発着枠が増加。この配分に向けた交渉が、大詰めを迎えつつある。国内では、全日本空輸(ANA)と、経営破綻から再生した日本航空(JAL)との配分比率をどうするかに話題が集まりがち。
 しかし今回決まるのは国際線の発着枠。羽田へ乗り入れる各国の航空会社首脳が、動向を注視している。
 羽田は世界でも有数の「ドル箱」空港であり、年間旅客者数は実に6600万人以上。世界トップ5に食い込むほど旅客が多いため、海外航空会社にとっても、羽田の発着枠が獲得できるか否かは、アジア攻略において重要な分水嶺となる。日本側の配分次第では、国際問題にも発展しかねない。

 こうした中、米デルタ航空のリチャード・アンダーソンCEO(最高経営責任者)が、7月末に来日した。
 デルタ航空は航空連合のスカイチームに所属している。ANAとユナイテッド航空がスターアライアンス、JALとアメリカン航空がワンワールドに加盟し、相互に提携するなか、スカイチームに属するデルタ航空は、日本国内に盟友がいない。成田空港をアジア攻略の重要拠点として、巨額を投じてきたデルタ航空は、羽田の国際線発着枠を巡る事態をどう見ているのか。
 アンダーソンCEOに、羽田発着枠や今度の戦略について聞いた。

日本の空は「ダークスカイ」

現在、デルタ航空は成田空港を日本の拠点としながら、羽田空港からも北米への深夜早朝便を飛ばしている。今後、羽田空港の発着枠が拡大されることに、どの程度期待を寄せているのか。

アンダーソンCEO:我々はいつの日か、成田空港から羽田空港に拠点(ハブ)を移転したいと考えている。デルタ航空が日本国内で必要とする発着枠は、1日あたり25枠。国土交通省がどんどん自由化を推し進め、真の意味でのオープンスカイ協定が具現化されると、デルタ航空として、無限大な形で羽田の発着枠を手にすることができると思う。そのような日が来た暁には、成田から羽田へハブを動かしたい。

逆に言うと、羽田の発着枠数が限られているうちは、成田が拠点になる、と。

アンダーソンCEO:現在、羽田でデルタ航空に配分された発着枠は2枠しかない。残りの便は成田から出ている。繰り返すが、我々が1日に必要とする発着枠はたったの25枠である。さほど規模としては多くはなく、現段階でも十分、羽田でまかなえる数である。乗客の利便性を考えても日本国内のハブは羽田にあった方がいい。

 もし羽田が、本当の意味で航空自由化されているなら、すでに我々は、ANAやJALと同じように、多くの発着枠を手にしているはずだ。だが今、我々に許されているのは、深夜早朝の2枠だけ。昼間の発着枠さえもらえていないのが現実だ。
 つまり日本が掲げる「オープンスカイ」は、我々から見ると“偽りのオープンスカイ”であり、日本の空は“ダークスカイ”と呼んだ方が正しい。

日本側に対して、デルタ航空から本当の意味でのオープンスカイを実現するように要請は出しているのか。

アンダーソンCEO:すでに働きかけている。我々が羽田空港に拠点を集中させることができれば、それによってオペレーションコストを抑え、運賃を下げることもできる。サービスの質も向上できる。こうしたメリットを訴えているのだが…。

 まず政府は、公平な競争を促すための施策を講じるべきであろう。日本政府が、ANAやJALに対して、無限大に空港を使わせているように、デルタ航空にも羽田を使わせなくてはならない。
 そもそもANAもJALも、北米線の場合、各社が望む場所へ路線を開設しているだろう。航空利用税もアクセス権も、日本と米国の航空会社に差はない。それなのになぜ、米国航空会社が日本に路線を開設するには、制限が設けられるのか。米国と同じように、日本も「空」を開放するべきであろう。羽田でも、ANA、JALと同じような競争環境をデルタ航空に提供すべきではないか。

米デルタ航空のリチャード・アンダーソンCEOは、日本の航空行政に対して不信感を示した(撮影:吉川 忠行)

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「航空業界の“ペリー”、日本の空の開国を迫る」の著者

吉川 忠行

吉川 忠行(よしかわ・ただゆき)

Aviation Wire編集長

ライブドアで同業初の独自取材部門「ニュースセンター」立ち上げに参画。ライブドア事件も内側から報じる。退職後はAFP通信社等で取材を続け、2012年2月Aviation Wire創刊。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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