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「同盟を結べ」と韓国に踏み絵を迫る中国

中国の心理戦に揺れる韓国の二股外交

2013年8月29日(木)

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 中国が韓国に対し「我が国と同盟を結べ」と言い出した。米中双方と同盟を結ぶなんてことはできるのか。韓国の二股外交は危うさを増すばかりだ。

母国を属国と見なした新羅の文人

 韓国人に冷や水を浴びせる記事が載った。朝鮮日報の7月20日付「“21世紀の崔致遠”を求める中国」だ。筆者は中国文化に明るいイ・ソンミン文化部先任記者である。

 崔致遠は新羅の人で、若くして唐に赴き科挙に合格。官僚を務めながらその文才を唐の人々に愛されたが結局、新羅に戻った。韓国では中国文明を最初に持ち帰った知識人として有名だ。

 6月末の中韓首脳会談で、習近平主席が崔致遠の漢詩を朴槿恵大統領の前で謡って見せた。韓国政府は中韓関係の緊密化や、会談が成功した象徴としてこのエピソードを大々的に広報、メディアも大喜びして取り上げた。

 イ・ソンミン先任記者は明かした。韓国人の常識とは異なって、崔致遠は唐の皇帝の使いとして戻ったのであり、新羅でも唐の官職を使い続けたうえ、母国を「大唐新羅国」「有唐新羅国」と呼んだのだ、と。新羅を唐の属国と見なした新羅人の話の後段は以下だ。

・歴史に明るい中国指導部がこうした事実を知らないわけがない。習近平主席が崔致遠に言及したのは「韓中の古い紐帯」を強調するためだけとは考えにくい。東アジアの文明の標準が再び中国に戻っているという事実を韓国も直視し、立派な先祖に学べという指示に聞こえるのだ。

「君臨する中国」への恐怖

 記事には「朴槿恵訪中は朝貢外交だった」などとは一言も書いてない。だが、これを読んだ韓国人は「いまだに中国は韓国を属国扱いするのか」と深い失望に陥っただろう。

 中韓首脳会談の直後は有頂天になった韓国人だが、時がたつにつれ「ちょっと待てよ」と思い始めた、と韓国の識者Aさんは指摘する(「『中国傾斜』が怖くなり始めた韓国」参照)。

 この記事はまさにその空気の象徴だ。以降「韓国に君臨する中国」への恐怖がポツリポツリと韓国メディアで語られるようになった。

 朴勝俊・仁川大学招請教授が週刊朝鮮8月5日号に寄せた「『日本は近代化で150年間先駆けたが、今や……』と言う中国の本心」。この長文の記事も極めて興味深い。

 朴勝俊氏は朝鮮日報で香港、北京特派員を務めた韓国きっての中国通である。中国から発信される彼の鋭い分析には日本にも熱心なファンがいた。

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「「同盟を結べ」と韓国に踏み絵を迫る中国」の著者

鈴置 高史

鈴置 高史(すずおき・たかぶみ)

日本経済新聞社編集委員

1977年、日本経済新聞社に入社。ソウル特派員(87~92年)、香港特派員(99~2003年と06~08年)などを経て、04年から05年まで経済解説部長。02年度ボーン・上田記念国際記者賞を受賞。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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