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たくさんもらって何が悪い

透明性高め、「怪」からの決別を

2013年9月3日(火)

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 役員報酬を巡る不透明さがもたらす最大の問題。それは、投資家や社員に「本当に経営者が、企業価値の最大化を志向しているのか」という疑念を抱かせ、投資意欲の減退や、モチベーションの低下につながることだ。日本の役員報酬体系は、基本報酬の割合が大きく、業績連動の変動報酬の割合が少ないことが一般的なため、こうした疑念を生む。

 高度成長期は、こうした疑念があったとしても、それほど大きな問題にはならかった。日本経済全体が成長する中、社内や業界秩序に通じた経営者が大過なく舵取りすれば、それなりの業績を上げられたからだ。だが、景気が低迷し、期待通りの業績が上げられなくなれば、経営責任を負う役員に、より厳しい目が向けられるようになるのは自然の流れだ。

 こうした中、「役員報酬の怪」からの決別を目指す企業がいる。なぜその金額になるのかを積極的に開示し、それが株主や社員、顧客の納得を得られる水準であるならば、高いからといって問題になるわけではない。信頼される役員報酬にするための4つのポイントを紹介する。

ポイント1:役員報酬をフル開示し透明性高める

 役員報酬は1億円以上の場合にのみ、個別開示しなければならない。

 一般的にはこう理解されている開示基準だが、実は立法主旨とは異なる。原則として役員報酬は全員公開というのが本来のあり方だ。内閣府令の概要を見ると、有価証券報告書などにおける役員報酬の開示基準をこう示している。

 「役員ごとの提出会社と連結子会社の役員としての報酬等(連結報酬等)の総額・連結報酬等の種類別の額等(ただし、連結報酬等の総額が1億円以上の役員に限ることができる。)」

1999年から開示をはじめた東京エレクトロン

 内閣府令で役員報酬の個別開示を定めたのは、2010年3月決算期以降について。だが、1999年から代表取締役の個別報酬を開示している企業がある。半導体装置メーカーの東京エレクトロンだ。

 東京エレクトロンの東哲郎・会長兼社長は開示を始めた当時の状況を、こう振り返る。「日本の半導体産業の凋落が鮮明になる中で、海外の取引先や投資家に対して当社が信頼に足る企業であることを示す必要があった」。同社が外部人材も含めた報酬委員会を設けたのは1998年。その翌年から開示を始めた。

 効果はあった。海外からの評価は、外国人投資家の持ち株比率に表れる。95年3月末時点で21.2%だったが、今年3月末時点で47.9%。今年3月末時点の上場企業全体の外国人持ち株比率は平均28.0%で、同社の高さが際立っている。

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「たくさんもらって何が悪い」の著者

広岡 延隆

広岡 延隆(ひろおか・のぶたか)

日経ビジネス記者

日経コンピュータ編集部、日本経済新聞産業部出向を経て2010年4月から日経ビジネス編集部。現在は自動車など製造業を担当している。これまでIT、電機、音楽・ゲーム、自動車、製薬産業などを取材してきた。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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