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目指すはイスラム金融のリーダー

マレーシア中央銀行のしたたかな戦略

2013年9月26日(木)

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 マレーシアの人口2900万人。決して大きくはないこの国が今、全世界に16億人居ると言われるイスラム教徒向けの金融「イスラム金融」の世界でリーディングポジションを築く戦略を描いている。政府と中央銀行が中心となって、したたかにこの戦略を実行している。

 イスラム金融は、日本ではもちろん、世界を見渡しても一般的とは言い難い。この言葉すらご存じない読者も多いだろう。だが、知らない世界だからといって無視をするのはもったいない。なぜなら、イスラム金融の資産規模は年を追うごとに拡大し続け、2012年末には1兆6000億ドル(約160兆円)にまで膨らんだ。さらに、今後も毎年10~20%の割合で増え続けると予想されている。

 イスラム金融とは何なのか。端的に言えば、ムスリム(イスラム教徒)向けの金融と取引を指す。ムスリムの生活や慣習には、コーラン(イスラム教の啓典)に記されている様々な「教え」が染み込んでいる。経済活動が国境を越えて活発に行われるようになったとしても、イスラム教の教えに反した活動はできない。金融も例外ではない。

 そこには、欧米企業や日本の金融機関が取り組んでいる、一般的な金融では考えられない違いがある。

 代表例が「利子取得の禁止」だ。

 コーランには、利子を取ることを明確に禁じた一説がある。銀行といえども、利子を得ることができない。我々が馴染んでいる金融機関の基本的なビジネスモデルが成立しないわけだ。通常の金融取引ももちろんある。だが、金融機関は利子とは異なる別のスキームで利益を得られるようにしないと、業務の幅が狭まってしまう。

 利子取得の禁止以外にも、投機や賭博の禁止など、いろいろな制限がある。これらは、コーランに書かれた言葉や、シャリアと呼ばれるイスラム法や、それに基づく勧告(ファトワー)によって決められたルールだ。

 ムスリム人口は16億人を超え、2030年には約22億人にまで増えるとされている。人口の増加に伴って急成長を続けるイスラム金融は、非ムスリムの国や地域の金融機関も無視することができない規模になってきた。

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「目指すはイスラム金融のリーダー」の著者

白壁 達久

白壁 達久(しらかべ・たつひさ)

日経ビジネス記者

2002年関西大学経済学部卒業後、日経BP社に入社。日経ビジネス、日経ビジネスアソシエを経て、2015年から香港支局長としてアジア全体をカバーする。2016年8月から日経ビジネス記者に。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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