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「オイルマネーを逃がすな」

吉田悦章・早稲田大学客員主任研究員に聞く

2013年10月1日(火)

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早稲田大学大学院ファイナンス研究科はなぜ、イスラム金融に注目しているのですか。

1971年神奈川県生まれ。一橋大学商学部卒業。95年に日本銀行入行。2007年に国際協力銀行に転じて調査業務などに従事。その傍ら、2008年から早稲田大学大学院ファイナンス研究科で客員主任研究員として「イスラム金融」を教えている。著書に「イスラム金融入門」「イスラム金融はなぜ強い」など。(写真:都築 雅人、以下同)

吉田:日本企業にとってイスラム金融が持つ意味は大きいです。例えば、ある企業がサウジアラビアの建設プロジェクトに加わろうとします。関与の仕方にはいくつかの形があります。投資から操業まで関与する商社やメーカー。建設のみを請け負うエンジニアリング会社やゼネコン。投資のみの機関投資家や金融機関が典型的です。いずれにせよ現地での投資や資金調達において、普通の金融とイスラム金融のどちらの要望があっても応えられるようにしなければならない。

 イスラム金融による調達だけでビッグプロジェクトが遂行されることは少ないかもしれません。それでも両方に対応できないと、普通の金融で遂行する案件でも(発注元から)声がかからなくなる可能性があります。つまり、オイルマネーのジャパンパッシングが起きかねない。

 早稲田では、できるだけ実務に即した授業を心掛けています。イスラム金融の歴史や概要に触れるのは初回のみ。第2回からは、利子なしでのビジネスモデルとはどのようなものなのかを学生に講義したり、実際にスキームを発表させたりしています。(関連記事「目指すはイスラム金融のリーダー」)。

 卒業生の中に、イスラム圏でお金を集めて日本の不動産に投資するスキームを作ろうとした人がいました。投資対象のオフィスビルは、アルコールや豚肉などイスラム教の禁忌に触れる商品を扱っている企業は入居できない物件である必要があります。スキームそのものは悪くなかったのですが、税制面でハードルがあり断念したようです。

早稲田大学大学院ファイナンス研究科は、一昨年マレーシアのイスラム金融国際大学(International Centre for Education in Islamic Finance, INCEIF)と提携しました。経緯はどのようなものだったのでしょうか。

吉田:INCEIFの理事長と私が個人的な知り合いだったことから提携の話が持ち上がりました。目的は、イスラム圏の金融事情を日本の学生に紹介したかったからです。提携すれば、イスラム金融の研究者や実務担当者らを日本で開くセミナーに招くことも容易になります。

 INCEIFにとっても日本人学生を増やすチャンスが生まれる。INCEIFは授業の一部をオンラインで受けられる仕組みを持っています。留学しなくても、ネットで聴講する学生が増えれば良い話でしょう。

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「「オイルマネーを逃がすな」」の著者

上木 貴博

上木 貴博(うえき・たかひろ)

日経ビジネス記者

2002年に筑波大学を卒業し、日経BP入社。「日経ビジネス」「日経情報ストラテジー」「日経マネー」編集部などを経て、2016年4月から現職。製造業を中心に取材中。趣味は献血(通算185回)。相撲二段。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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