• ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

国の借金1000兆円突破でも過去最高の予算要求

永田町・霞が関にまったく感じられない「危機感」

2013年9月6日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 財務省は8月、「国の借金」が今年6月末で初めて1000兆円の大台に乗せたと発表した。「国の借金」は、国債の発行残高と借入金、政府短期証券の合計で、3月末に比べて17兆270億円増えて1008兆6281億円となったという。

 「えっ、まだ1000兆円を超えていなかったの」という向きも多いのではないか。これまで新聞は何度となく「1000兆円突破確実」と書いてきたから、そんな錯覚に陥ったとしても不思議ではない。それが遂に現実のものとなったのだ。

 では、緊急事態かというと、永田町にも霞が関にもそんな危機感はない。財務省は8月30日に2014年度予算の編成に向けた各省庁からの概算要求を締め切った。それによると、一般会計の総額は99兆2000億円で、要求額としては過去最大となった。特別会計に計上する東日本大震災の復興費用と合わせると100兆円を超える。

 2013年度の当初予算は92兆6000億円だったから、一般会計分だけでも7%という高い伸びだ。安倍晋三首相が掲げる経済政策「アベノミクス」に便乗して、要求できるものは何でも要求しておこう、という姿勢が各省庁に蔓延している。国の借金が増えることなどお構いなし。霞が関に危機感などまったくないのだ。

どの省庁も要求したい放題

 どの省庁も言いたい放題の要求になっているが、中でも目立つのが国土交通省の16.3%増。総額5兆8591億円のうち5兆1986億円が公共事業関係費だ。トンネルや橋などインフラの老朽化対策や、大地震に備える巨大堤防の建設、公共施設の耐震化など「防災・減災」が名目だ。

 まだ概算要求の段階だが、自民党から民主党への政権交代が起きる直前に麻生太郎内閣が組んだ2009年度予算で5兆7000億円の公共事業関係費が計上されて以来の予算規模になる可能性がある。アベノミクスでは第2の矢として「機動的な財政出動」を掲げているが、景気対策として公共事業を重視する麻生・副総理兼財務相の影響が大きいことを図らずも示した格好だ。自民党内にも「国土強靭化」を旗印に公共事業の積み増しを求める声は多い。

 農林水産省の要求額も13.6%増の2兆6093億円と高い伸びを示した。アベノミクスでは「強い農業」を掲げて、農地の大規模化などを打ち出しているが、耕作放棄地や飛び地となった農地を集約して大規模化する「農地中間管理機構(農地バンク)」の設立に向けた予算や、農業農村整備事業などの要求を増やした。

 厚生労働省の要求額の伸び率は3.8%と小さく見えるが、これは予算要求額の規模が30兆5620億円と省庁で最大なためだ。増加額で見ると1兆1000億円の増加となる。年金や医療費などの社会保障関連費用の伸びを理由にしている。

 もちろん、これから財務省が要求額を査定して最終的に予算を決めていくことになるが、ここまで概算要求が大きくなると、前年度の当初予算を下回るような「緊縮型」になることは、到底ありそうにない。一方で国の借金が1000兆円を越えたと喧伝し、一方では大盤振る舞いの予算を組むという摩訶不思議な行動に出ているのである。

コメント21件コメント/レビュー

・政府は企業と違い利益をあげるのが目的ではない。目的は国 民の安全と豊さの実現。・政府の借金は国債、国債のもとは預金、従って、政府の借金 を貸し付けているのは国民。・公共事業費は基本的に常に漸増するもの。インフラ整備、社 会資本の充実等、国の発展においてはどの先進国であっても 当然の帰結。日本だけが、何故かピークから半減。増やすの は当然。・公共事業費増額=悪、増税=善、というのは、単なる印象操 作に乗っかった愚論・将来の子供のためにこそ、インフラの修繕・整備を。将来につけを残して、現在に使い切ろうとすると、増税&公共事業抑制となる。・金持ちが喜ぶのがデフレ。若者が泣くのがデフレ。デフレ脱却には、需要増が全て。そのためには、公共事業増大、増税先送りが必須。・アベノミクスは劇薬で国債金利がどうのこうのと叫んでいた評論家は、今の金利をみてどう言い訳するのか。・なにが目的の記事か全くわからない。日本を貶める効果しかない。自覚せよ。そして、結果が出たときは反省文ぐらいアップして欲しいもの。(2013/09/09)

「磯山友幸の「政策ウラ読み」」のバックナンバー

一覧

「国の借金1000兆円突破でも過去最高の予算要求」の著者

磯山 友幸

磯山 友幸(いそやま・ともゆき)

経済ジャーナリスト

ジャーナリスト。1962年東京生まれ。早稲田大学政経学部卒。日本経済新聞で証券部次長、チューリヒ支局長、フランクフルト支局長、「日経ビジネス」副編集長・編集委員などを務め2011年3月末に独立。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

・政府は企業と違い利益をあげるのが目的ではない。目的は国 民の安全と豊さの実現。・政府の借金は国債、国債のもとは預金、従って、政府の借金 を貸し付けているのは国民。・公共事業費は基本的に常に漸増するもの。インフラ整備、社 会資本の充実等、国の発展においてはどの先進国であっても 当然の帰結。日本だけが、何故かピークから半減。増やすの は当然。・公共事業費増額=悪、増税=善、というのは、単なる印象操 作に乗っかった愚論・将来の子供のためにこそ、インフラの修繕・整備を。将来につけを残して、現在に使い切ろうとすると、増税&公共事業抑制となる。・金持ちが喜ぶのがデフレ。若者が泣くのがデフレ。デフレ脱却には、需要増が全て。そのためには、公共事業増大、増税先送りが必須。・アベノミクスは劇薬で国債金利がどうのこうのと叫んでいた評論家は、今の金利をみてどう言い訳するのか。・なにが目的の記事か全くわからない。日本を貶める効果しかない。自覚せよ。そして、結果が出たときは反省文ぐらいアップして欲しいもの。(2013/09/09)

こうゆう記事で出てくるのは必ず負債の部だけ。企業でもそうですが規模が大きくなれば負債も大きくなるのはあたりまえです。貸借対照表の負債の部だけ見るのはいい加減止めたらどうですか。経済誌の記者とは思えない理論展開です。(2013/09/09)

書いてある内容は全くその通りです。自分が目標とする政策を実現する為にお金を取ってくる政治家、自分の省庁を拡大する為に予算というお金を取ってくる官僚という仕組みそのものが機能不全です。彼らは他人のお金と思って、自分がいかに大切な、重要な仕事をしているかに邁進します。それが予算取りです。企業の様に何らかの決算という仕組みを導入しなければ、借金は止まりません。企業はいくら予算を取っても結果としての業績結果である決算が悪ければ評価はされません。当たり前の話です。(2013/09/09)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

日本の経営者は、経験を積んだ事業なら 失敗しないと思い込む傾向がある。

三品 和広 神戸大学教授