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シリア軍事攻撃、八方塞がりのオバマ大統領

中東を変えるのは、結局SNSでなくジハード(聖戦)なのか

2013年9月10日(火)

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 米オバマ政権によるシリアへの軍事攻撃が現実味を帯びてきた。

 軍事攻撃に至る背景として、オバマ大統領はかねてイラク政府軍による化学兵器の使用を条件に挙げていた。いわゆる「レッドライン(越えてはならぬ線)」を踏み込んだら、ということだ。

 8月21日、首都ダマスカスの郊外で化学兵器(サリン)が使用され、ジョン・ケリー国務長官は26日、シリア政府が使ったことは「否定できない」と発言。フランスもこの見方に追従した。

 しかし、さまざまな角度から冷静に眺めると、シリア政府軍の犯行であるとは断定できていない。シリア政府の肩をもつわけではない。単に現段階で、シリア政府の悪行と結論づけるには科学的データが揃っていないということだ。

 国連調査団がシリア国内に入り、化学兵器の使用疑惑を解明するため、被害者の血液や土壌の分析を進めている。その結果が出るのは9月中旬以降である。

駐日シリア代理大使は「神に誓って使ってない」

 この件でワリフ・ハラビ駐日シリア代理大使は6日午後、本国からの要請を受けて東京都内で会見を行った。

 「日本は米国と信頼関係にあるので、ぜひ米国に圧力をかけて(軍事攻撃を)阻止して頂きたい」

 さらに「シリア政府が自国民を殺害することはないし、その見方は一方的なもの」と述べ、化学兵器の使用を否定した。それは最初から想定できた言い分だった。筆者は同代理大使に詰問した。

 「自国民に化学兵器を使っていないと、神に誓って言えるのか」

 イスラム教徒やキリスト教徒にとって、「神に誓って」という言葉は重い。ハラビ氏は笑みを浮かべながら明言した。

 「神に誓って言えます。化学兵器は使用していません」
 「ロシアから化学兵器を持ち込み、その備蓄が国内にあるのは本当か」
 「そんな事実は全くないです」

 ハラビ氏の言葉に淀みはなかった。仮に同氏が化学兵器の使用を熟知し、その上で虚言を吐いているとしたら、これはもう「悪党」と呼んで差し支えない。1400人を超す自国民の死傷者が出ている。

 化学兵器使用の完全否定は、アサド大統領を始めとするシリア政府要人に共通する態度である。しかし、その場にいたスイス人記者は「プロパガンダ(世論誘導の宣伝行為)だな」と呟いた。真実はまだ判らないままだ。

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「シリア軍事攻撃、八方塞がりのオバマ大統領」の著者

堀田 佳男

堀田 佳男(ほった・よしお)

ジャーナリスト

1957年東京生まれ。早稲田大学文学部卒業後、アメリカン大学大学院国際関係課程修了。米情報調査会社勤務後、90年にジャーナリストとして独立。政治、経済、社会問題で取材活動をつづけ、滞米25年後に帰国。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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