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米国も見透かす韓国の「卑日一人芝居」

「親中反日」は韓国でも危ぶまれ始めた

2013年9月12日(木)

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 朴槿恵政権の外交を「親中反日」と厳しく批判し「海洋勢力側への回帰」を訴える人々が韓国に登場した。「反日は心地良いが、必ず『離米』につながる。それは国を滅ぼす」と彼らは主張する。

中国には短刀を呑んでかかれ

 中心人物は趙甲済氏である。日本の「文藝春秋」に相当する「月刊朝鮮」の編集長を永らく務めた、韓国保守の理論的指導者の1人だ。在野の保守団体「国民運動本部」を創設し、1945年生まれながら、時に街頭闘争に繰り出す活動家でもある。

 同氏は「趙甲済ドット・コム」代表としてネット・メディアを主宰(注1)。そこで自身の主張を展開すると同時に、若手記者や保守のオピニオン・リーダーに発信の場を提供している。

(注1)サイト(韓国語)はここ

 趙甲済氏が8月23日に掲載した「中国に対しては短刀を呑んでかかれ」という長い記事のハイライト部分は以下だ。

  • 「韓―米」同盟は「韓―米―日」同盟構造の一部である。韓日関係が悪化すれば、きちんと機能しない。朝鮮半島で戦争が起きた際、日本は韓米同盟軍の後方基地の役割を果たすのだ。朴槿恵政権の親中反日路線はいずれ限界に突き当たるほかはない(「親中反日路線の危険性」の項)。

 「趙甲済ドット・コム」の金泌材記者も「韓国の反日、日本の嫌韓を超えて――韓日が“過去”に束縛されれば、中国共産党と北朝鮮という“現実”問題を見失う」を8月27日に載せた。要旨は以下の通りだ。

台湾なら守るが、韓国は嫌だ

  • 米国は日本の右傾化に反対しない。東北アジアで自分ができないこと、つまり中国牽制を日本にしてもらうためだ。
  • 朴槿恵大統領は中国を通じ日本を牽制する方針だ。これは戦略的な“判断ミス”であり、“外交失策”につながる可能性が高い。東北アジアでの韓国の立場を弱める結果を生みかねない。

 韓国の保守メディアがここまではっきりと、保守政権の外交政策の基本方針を批判するのは珍しい。彼らの危機感――日韓関係の極度の悪化が米韓同盟の機能不全、つまりは「米韓の離間」につながる恐怖――が良く分かる。

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「早読み 深読み 朝鮮半島」の連載を大幅に加筆・修正して最新情報を1冊に。

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「米国も見透かす韓国の「卑日一人芝居」」の著者

鈴置 高史

鈴置 高史(すずおき・たかぶみ)

日本経済新聞社編集委員

1977年、日本経済新聞社に入社。ソウル特派員(87~92年)、香港特派員(99~2003年と06~08年)などを経て、04年から05年まで経済解説部長。02年度ボーン・上田記念国際記者賞を受賞。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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