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勝ち続けることより這い上がる姿勢を見せよ

31歳のセリーナ・ウィリアムズが見据える世界

2013年9月13日(金)

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9月8日、全米オープンで優勝。グランドスラムのタイトルを17回にわたって獲得し、世界記録にあと1勝と近づいた(写真:ロイター/アフロ)

 テニスコートに立ったセリーナ・ウィリアムズは、いつも相手選手より一回り大きく見える。選手は誰でも鍛え抜かれた身体を持つのだが、セリーナはさらに筋肉がぎっしりと詰まった強靭な四肢を備えている。そして、いったんプレーが始まると、その動きのパワフルさは相手だけでなく、そこにいるすべての観客を圧倒するのだ。

 去る9月8日、セリーナ・ウィリアムズは全米オープン女子シングルズでまたもや優勝を勝ち取った。この優勝によって、セリーナはグランドスラム(全米オープン、全豪オープン全仏オープン、ウィンブルドン選手権という4大国際大会を制覇すること)のタイトルを17回にわたって獲得したことになる。これまでの最高記録は、クリス・エバートとマルチナ・ナブラチロワによる18回。圧倒的な世界記録は、もう手の届く範囲に迫ったということだ。そのプレーぶりから、すでに史上最強の女性テニス選手とされている。

 1981年生まれのセリーナ・ウィリアムズは、3歳のころからテニス・ラケットを握ってきた。1歳年上の姉、ヴィーナスと共に、父の指導でテニスを身につけていった。父、リチャード・ウィリアムズは、独学でテニスを学んだという人物である。テレビのテニス試合を見るのが好きだった彼は、いつの日か自分の子供が生まれたらテニス選手に育て上げ、試合の様子をテレビ画面で見ようと心に決めていた。しかも、78ページにわたる「マニフェスト」を記し、子供たちがどうプロのテニスで世界の頂点に上っていくのかを、順を追って定めていたというのだから、驚くような信念である。

 自己暗示と幸運のたまものだろうか。リチャード・ウィリアムズが再婚してから生まれた2人の娘は、いずれも若い頃からテニスの才能を見せた。父親は、テニスの指導本やビデオを参考にしながら2人を指導した。しかも、幼いセリーナとヴィーナスは、毎日6時間もの練習を来る日も来る日も続けたのである。

 カリフォルニア州にあったそのコートは、地面が穴ボコだらけで、ネットがないことすらあった。コートはスラム街の近く。練習をしなければ、すぐそばのスラム街に住むような落ちぶれた人間に成り果てると、父はいつも2人に言い聞かせていたようだ。

 自分ではテニスをしたこともなく、見よう見まねで娘たちにプロ並みのテニスの練習をさせる。ちょっと変わり者の、この父の類い稀なる執念こそが、セリーナとヴィーナスの天才テニス姉妹を作り上げたと言える。

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「勝ち続けることより這い上がる姿勢を見せよ」の著者

瀧口 範子

瀧口 範子(たきぐち・のりこ)

ジャーナリスト

シリコンバレー在住。テクノロジー、ビジネス、社会、文化、時事問題、建築、デザインなどを幅広く日本のメディアに寄稿。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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