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「屋台の熱狂とワクワク感。これが必要だった」

戦略コンサルタントの目から落ちたウロコ

2013年9月24日(火)

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 「屋台の熱狂。これだったんだ」

 ほぼ1年前の2012年8月、ある企業の事例発表を聞いて衝撃を受けた。そこで説明されていたのは「リレーションデザイン」と総称される考え方であり、手法であり、成果物であった。

 リレーションデザインを一言で表現すれば、「企業がもともと持っている素晴らしい価値を、今までとはまったく違う思想でつなぎ直して表現することにより、顧客、社員、投資家に正しく理解してもらう」となる。

 なにやら堅い話に聞こえるが、リレーションデザインのプレゼンターが引き合いに出したのは、花園神社の縁日の賑わいだった。

 リレーションデザインの取り組みは関係者の間に「熱狂」を作り出すところから始まる。熱狂は人間同士の相互反応が作り出すもの。その典型例が縁日の屋台だという。

 混雑している屋台が並んでいる様子を思い浮かべていただきたい。それぞれの屋台で売っているのは特別美味しいというものでも、珍しいというものでもない。それでも人々は熱狂的な賑わいの中に自らの身を置き、自らも熱狂の一部となることを好んでいる。つまり、人間が人間をお互いに熱狂させ合っている。

 企業においても、ひとたび熱狂が生まれれば、社内のコミュニケーションの活性度合いは増し、異質な人間同士のいろいろな接触が自然に生まれ、それが様々な偶然を醸し出す。縁日に人が吸い寄せられるがごとく、人が集まるようになり、新たなコミュニケーションが生まれ、お互いが喜び合う。こうしたサイクルによって、さらなるリレーションが構築され、ついにはイノベーションという化学反応が生まれる。

 以上の説明を聞いたのは、10年間続けていた外資系戦略コンサルタントグループリーダーという肩書きをいったん外し、今一度ひとりのプラクティショナーとして企業改革の当事者になってみたいと、期限付きでの独立を図った矢先だった。

 グローバル企業の中で私自身がコンサルティングサービスを手がける中で見失いがちだったもの、あるいは心のどこかにモヤモヤしていたものに対する答えがそこにはあった。それは「熱狂」、つまりワクワク感である。

 企業改革と言えば、理詰めで戦略が立案され、そこに数字を入れることで計画とし、関連部門の間で検証と調整が行われる。そして計画を実現するためのアクションを整理し、その実行を管理していく。従来から多くの企業がこうしてきたし、私自身、そうしたやり方の中にいた。

 このやり方が間違っているわけではない。ただ、ともすれば理屈や数字が前に出すぎ、検証や調整や管理をしているうちに、熱狂とかワクワク感というものが失われてしまう。結局、改革は成就しないことが少なくない。

Higashi Nakanoのおもてなし

 百聞は一見にしかず。これから数回にわたり、私が感銘を受けた様々な企業や組織の熱狂ぶりを見て、そこにあるワクワク感を分かっていただこう。

 東京都中野区の東中野は今、外資系IT企業の経営者たちから“Higashi Nakano”と呼ばれている。次々とHigashi Nakanoに足を運ぶ経営者たちが目指すのは、三井情報(MKI)の先端技術センターだ。MKIのテクノロジー総本山、そこで来訪者向けに提供される「おもてなしプログラム」が密かな話題になっている。

 おもてなしプログラムには大きく5つの要素がある。来訪者がまず最初に目にする「エントランス」、企業の総合力を体験する「ブリーフィングスペース」、先進性を訴求する「ラボ」、事業の生命線であるセキュリティを担う「統合監視センター」、それから「個別アメニティスポット」だ。

 目玉の一つであるブリーフィングスペースには、「MKI曼荼羅」と呼ばれる大掛かりな仕組みが用意された。ここで訪問者は会社説明を聞くというより、1つの会社の総合力を体感できる。

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「「屋台の熱狂とワクワク感。これが必要だった」」の著者

金巻 龍一

金巻 龍一(かねまき・りゅういち)

GCA マネージングディレクター

M&Aアドバイザリーの一環として、日本企業のグローバル化と成長戦略を「事業統合シナジーの創出」という観点から支援する。慶應義塾大学特別招聘教授。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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手嶋 龍一 作家・ジャーナリスト