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米国とイランの歩み寄りは本物か

ロハニ大統領の就任で膨らむ関係修復への期待

2013年9月25日(水)

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 米国とイランの2国関係に変化が生まれつつある。

 イランでは今年8月4日、ハサン・ロハニ氏が新大統領に就任し、バラク・オバマ大統領は外交儀礼上の祝辞を送った。ロハニ大統領は過激派で知られたアフマディネジャド前大統領と違い、穏健派と言われる。そのため内外から米国との関係修復が可能との見方がある。

 しかも今週、両大統領はニューヨークの国連総会に出席。正式な首脳会談は予定されていないが、挨拶程度の顔合わせは期待されている。それだけでも国際関係の舞台ではちょっとしたニュースである。

 というのも、米国とイランは1980年4月以来、国交を断絶しているからだ。過去33年間、トップ会談は実現していない。シリア内戦を含めた中東地域の安定化を考えると、両国首脳が対話のできる関係になることは望ましい。

両大統領、スイス大使館を通じて書簡のやりとり

 ロハニ大統領は就任後から、オバマ大統領とスイス大使館を通して書簡のやりとりをしていることが分かっている。米国側の最大の狙いはイランの核兵器開発を中止させることであり、イラン側は米国による経済制裁の解除と軍事力行使からの解放である。

 アフマディネジャド前大統領は、米国に対しては徹底した抗戦姿勢を貫いた。直接戦火を交えることこそなかったが、歩み寄りの態度は見られなかった。

 だがロハニ氏は少なくとも表面上、米国との硬直した関係の修復に興味を示す。イランが国際社会と積極的にかかわっていくためには、米国との関係改善はかかせない。

 オバマ大統領との書簡のやりとりの詳細は明かされていないが、ホワイトハウスのベン・ローズ大統領副補佐官(国家安全保障問題担当)が9月19日、特定記者と懇談している。

 「米国がイランとどうかかわるべきなのか、まだ様子を見ている段階。先方からの書簡の内容は(関係修復に)肯定的で、かつ建設的です。ただ言葉だけでなく、彼らがとる行動で判断したい」

 行動というのは、イランが核兵器開発を中止するかどうかである。実行に移せるのか。米国をはじめとする西側諸国が注視するのはそこである。

 今月18日、米NBCテレビの独占インタビューを受けたロハニ氏は明言している。

 「核兵器という存在を肯定するはずもありません。宗教上、信仰上、また道義的理由からも反対です。イランが過去核兵器を求めてきたことはないですし、今後もないでしょう。平和利用でしか核開発を追求していません」

 どこかで耳にしたようなセリフである。

 シリア政府が化学兵器を「製造していないし、保有もしていません」と言い続けながら、今月になって初めて認知した事実に似ていなくもない。

 今後ロハニ氏は時間をかけて、核兵器を開発していないことを国際社会に証明しない限り、この言説はシリアの虚言の二の舞になる。

 ただロハニ氏は前大統領と違い、米国と対話する姿勢を見せていることは確かだ。それがポーズだとしても、オバマ氏と何らかの妥協点を見いだそうとしている。

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「米国とイランの歩み寄りは本物か」の著者

堀田 佳男

堀田 佳男(ほった・よしお)

ジャーナリスト

1957年東京生まれ。早稲田大学文学部卒業後、アメリカン大学大学院国際関係課程修了。米情報調査会社勤務後、90年にジャーナリストとして独立。政治、経済、社会問題で取材活動をつづけ、滞米25年後に帰国。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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