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ハリウッドセレブを下着から解放した女性起業家

年間売り上げ2億5000万ドル!「スパンクス」の奇跡

2013年9月27日(金)

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(写真:AP/アフロ)

 スパンクスを創設したサラ・ブレイクリーの出世物語は、今でもこんな話があるのかと、ちょっと懐かしくなるくらいだ。まるで古き良き時代にあったアメリカン・ドリーム、そのままなのだ。

 スパンクスは、女性用の矯正下着のメーカーである。ブレイクリーが最初の製品を思いついたのは、お気に入りのクリーム色のパンツを何気なく眺めていたときだった。クリーム色のパンツをはくと、下着のラインが見える。そうかと言ってガードルをつけると、厚手の布がヒップを大きく見せる。大好きだけど出番がないそのパンツは、長い間クロゼットの中で眠っていた。

 ある時、シェイプ感の強いストッキングの足先を切り、その上からパンツをはいてみたらどうだろうと思いついた。下着を付けず、そしてヒップもとても格好よく見えた。問題は、切ったストッキングが足下からまき上がってくることだった。「これをどうにか解決して、私の製品を作る」。ブレイクリーはその時、そう決心したのだ。

5000ドルで一念発起

 ブレイクリーは当時27歳。起業の経験もなければ、ビジネススクールへ行ったわけでもなかった。もちろん、下着デザインの経験もゼロ。それでも、その時の貯金の全額5000ドルを、新しい会社のために使うと決める。そして、自分で手芸専門店へ出かけ、役に立ちそうな素材を買ってきて、自分なりの矯正下着を考え始めたのである。

 そこから2年をかけて、製品化の計画を立て、図書館に通ってストッキングの特許を調べ上げ、製造を担ってくれる工場を探した。しかも、これはすべて、会社員を続けながらのことなのである。

 スパンクスを創業するまでのブレイクリーの経歴は、あまりパッとするものではなかった。7年間会社務めをしていたのは、オフィス関連製品を販売する会社で、ブレイクリーの担当は地元地域でファクスを訪問セールスすることだった。ノルマは毎月2万ドル。その会社に務める前は、フロリダ州のディズニーワールドで乗り物の案内係を数カ月。さらにその前は、法科大学院を目指して資格試験を2回も受けながら、合格点を出せずに悶々と過ごす学生だった。

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「ハリウッドセレブを下着から解放した女性起業家」の著者

瀧口 範子

瀧口 範子(たきぐち・のりこ)

ジャーナリスト

シリコンバレー在住。テクノロジー、ビジネス、社会、文化、時事問題、建築、デザインなどを幅広く日本のメディアに寄稿。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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