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ANA11枠、JAL5枠の「正当性」

国交省の“後出しじゃんけん”はいつまで続くのか

2013年10月9日(水)

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 全日本空輸(ANA)を傘下に持つANAホールディングス11枠、日本航空(JAL)5枠――。
 10月2日、国土交通省は2014年春に増枠される羽田空港国際線の昼間発着枠を、ANA側に多めに配分した。

 羽田の朝6時から夜11時までの昼間発着枠は、来春から1日当たり40枠(40便、発着80回)増える。今回は米国などを除く31枠の配分が決定。このうち日本の航空会社に16枠、相手国側に15枠を配分する。

 日本側の発着枠が2枠となった6カ国のうち、ドイツはすべてANAに割り当てられた。またANAかJALのどちらかにしか配分できない1枠のうち、ベトナムとインドネシア、フィリピン、カナダもANAの取り分となった。

 国交省は昨年8月10日、「日本航空への企業再生への対応について」という文書で、JALの新規路線開設について「投資・路線計画について報告を求め、その状況を監視する」としていた。

 今回の配分の考え方については、「(2012年度から2016年度の中期経営計画に)明示的に位置づけられたものを除き、抑制的に判断する」と表明。要は、JALの新路線開設に対して制限を設ける考えを示した。これが、ドイツ2枠と1枠ずつの配分となった4カ国分の計6枠を、すべてANAへ配分した根拠だ。これらの路線は現在、JALが羽田から就航しておらず、新路線扱いとなる。

 配分結果に対し、2社の反応は正反対だ。
 「昨年8月の文書に基づく判断がなされた」とANAホールディングスの伊東信一郎社長。
 一方、6枠の差がついたJALの植木義晴社長は、「到底承服できない」と4日、国交省に配分の見直しを求める文書を提出した。監督官庁であり、絶大な権限を持つ国交省に対し、是正を求めるのは極めて異例の事態と言える。
 JALは「不公正な内容。民間企業の自由な活動である新規路線開設を制限する新たな基準を設けるもの」として、配分決定の経緯の説明と、議事録など行政文書の開示を請求した。国交省は開示請求に応じる必要があるため、遅くとも2、3週間以内には、文書が開示される見通しだ。

 これまで、国交省は羽田国際線の発着枠配分に対する明確な考え方を公表してこなかった。それが枠の配分段階で「抑制的に判断する」という考え方を示し、ANAに配慮した配分とした。いわば、国交省は、“後出しじゃんけん”とも言えるような基準を設けたわけだ。
 なぜそこまでして、JALの新路線開設を阻んだのか。

「(国によるJAL再建が)競争環境を歪めた」と羽田発着枠について多く配分されるよう主張してきたANAホールディングスの伊東社長。今回の発表は、伊東社長の思いが反映された(撮影:吉川 忠行、ほかも同じ)
一方、JALの植木社長は「公正な配分を」と訴え続けてきたが、その声は届かなかった

コメント18件コメント/レビュー

国交省の枠の配分だけを見てしまったが、そもそも枠自体を競争入札にすれば良かったのだ。払った金額の割合に応じて枠の割合を決めれば文句も出ないだろう。国は丸儲け。数年後の見直し時にまた入札すればいい。こんな美味しい話は無いのに、締め付ける事が快感なのか?(2013/10/10)

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「ANA11枠、JAL5枠の「正当性」」の著者

吉川 忠行

吉川 忠行(よしかわ・ただゆき)

Aviation Wire編集長

ライブドアで同業初の独自取材部門「ニュースセンター」立ち上げに参画。ライブドア事件も内側から報じる。退職後はAFP通信社等で取材を続け、2012年2月Aviation Wire創刊。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

国交省の枠の配分だけを見てしまったが、そもそも枠自体を競争入札にすれば良かったのだ。払った金額の割合に応じて枠の割合を決めれば文句も出ないだろう。国は丸儲け。数年後の見直し時にまた入札すればいい。こんな美味しい話は無いのに、締め付ける事が快感なのか?(2013/10/10)

そもそも、昔から国から多大な優遇を受けて来たのはJALで、割り食って来たのはANAじゃないですか。 細かい裏側は分かりませんが、個人的にはANAとJALを見比べた時、これでもJALに甘いのではないかと思いますけどね。 金融機関もそうでしたけど、税金投入で助けてもらっておいて、少し好調になると「私達の努力の結果だ」と仰る。 図々しいにも程があるだろう。(2013/10/10)

そもそも破綻したJALを政府が介入して存続させたことこそが間違いだったと思います。背景に様々な利害関係があったのでしょうけれど、このことが日本の平均的なサラリーマン、サラリーウーマンに抱かせた強烈な不公平感がどれほどものであったかを、JAL役員や社員はもう忘れちゃったのでしょうか。(別に今更驚きませんけれど。)再上場しようと、援助された分を全額返済しようと、少なくとも今の世間の現役世代が目の黒いうちはJALから「不公平、不公正」といった言葉が発せられることは我慢ならないのだということを覚えておくべきでしょう。その重荷を背負って会社を存続させることを選択したのはJAL自身のはずです。(2013/10/10)

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