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「ジーンズは色落ちしてこそ」という神話の終わり

洗い加工から始まった日本のジーンズの歴史とその呪縛

2013年10月9日(水)

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 今春夏、カラーパンツがメンズ・レディースともに好調だったことは何度か言及した(こちらこちら)。ピンク、黄色、グリーン、白、オレンジなどのカラーとともにブルーも好調に動いた。ブルーと一口に言ってもさまざまあるが、ロイヤルブルーは長らく人気のあるカラーだし、水色もまずまずの人気である。

 メンズではネイビー(紺)も根強い人気がある。最近では黒の代わりにネイビーを選ぶ人も増えている。紺と言えばジーンズもあるが、ジーンズはここ5年ほど不振にあえいでおり、面白いことに同じ紺でもカラーパンツやチノパンとジーンズでは大きく商況が異なっている。

 では、ジーンズはまったく売れないのかというとそうでもなく、一部に売れている商品もある。だれもが思い浮かべる定番の5ポケット型ではなく、スラックス型の商品や5ポケット型ではないデザイン物はそれなりに売れている。はっきり言ってしまえば「ジーンズらしくない」商品であればそれなりに動いている。

「色落ちしないジーンズはないの?」と聞いたフランス人

 もう半年以上前になるが、NHKの岡山放送局が制作する「現場に立つ」という番組で、岡山・児島の小規模ジーンズメーカー3社がヨーロッパに自社の製品を売り込みに行く話が内容が放送された。3社ともウンチク満載のいわゆる「こだわりジーンズ」である。番組では、フランスのショップ関係者が「色落ちしないジーンズはないの?」と質問しているシーンがあった。店のテイストにもよるため一概にはまとめられないが、世の中には「ジーンズの色落ちがカッコ悪い」と考えている層が少なからず存在すると言えるのではないだろうか。

 8月のお盆の頃、ウェブニュースで昨今のジーンズ不振の原因に関するショップ店員の声をまとめた記事がアップされた。これらの声の中で「色落ちがカッコ悪い」「色落ちしない状態を保つことが難しい」というものがあった。これに対して「ずいぶんと言いたい放題だが、彼らの意見は今のトレンドに乗っかっただけであり、トレンドが変われば意見もまた翻るんじゃないの?」と懐疑的に見る方もいるようだ。しかし、ジーンズの色落ちの激しさに対して、現在の消費者があまり高く評価していないということもまた事実である。

 このように見てくると、ジーンズ不振を打開するためには「色落ちしにくいデニム生地を開発して、それを定番の5ポケット型でないチノパンやスラックスタイプに縫製すれば良いのではないか」と思えてくる。しかし、事はそう簡単ではないようだ。デニム生地メーカーやジーンズ専業アパレルのほとんどが「色落ちしないデニム生地はデニムじゃない」「ジーンズは色落ちしてこそ」「5ポケット型が王道」と考えているのである。そのため、みすみす販売機会を逃しているように見える。前置きがだいぶ長くなったが、今回はそうした考え方のルーツを探ってみようと思う。

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「「ジーンズは色落ちしてこそ」という神話の終わり」の著者

南 充浩

南 充浩(みなみ・みつひろ)

フリーライター、広報アドバイザー

1970年生まれ。洋服店店長を経て繊維業界紙に記者として入社。その後、編集プロダクションや展示会主催業者などを経て独立。業界紙やウェブなどに記事を書きつつ、生地製造産地の広報を請け負う。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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