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女アクティビスト、シェフになる

予約の取れない「シェ・パニーズ」創業者アリス・ウォーターズ

2013年10月11日(金)

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(写真:AP/アフロ)

 アリス・ウォーターズは、アメリカでもっとも有名なシェフと言っていいだろう。もちろん、テレビに出演して大人気を博しているスター・シェフはいくらでもいるが、ウォーターズほどアメリカ人の食に対する考え方を根本的に変えた人物はいないのだ。

 ウォーターズが創設し、カリフォルニア・キュイジーヌ発祥の地とされるバークレーのレストラン、シェ・パニーズは、地元のオーガニックフードを用い、素材の味を活かしたシンプルで革新的な料理で知られている。今でこそ、オーガニックフードは広く受け入れられるようになったが、ウォーターズがレストランを始めたころは、シェ・パニーズは特異な場所と思われてきた。

 しかし、シェ・パニーズのテーブルに載るおいしい料理が何よりの説得材料となった。彼女は、果物から野菜、肉、チーズなどの乳製品、コーヒーにいたるまで、すべて自分の足で地元のオーガニック農家を開拓した。身体にしみ入るようなおいしい食事は、土や太陽の自然の力によってもたらされた産物があってこそ。シェ・パニーズの料理のおいしさに対する評価が高まるにつれ、その料理の成り立ちに人々は関心を向けていった。

 今やなかなか予約が取れない人気レストランとなり、そこを訪れる人は増えた。だが、ウォルターズがシェフであるのと同じくらいに「アクティビスト(活動家)」であることを知っている人はそれほど多くない。

 東海岸のニュージャージー州で生まれたウォーターズは、大学進学のためにカリフォルニアにやってきた。最初はカリフォルニア大学サンタ・バーバラ校、そして後にカリフォルニア大学バークレー校に学び、フランス文化を専攻した。在学中にフランスに留学した時に触れたのが、朝市で求めた新鮮な野菜や果物を使ってキッチンで料理するという、フランスの生活だ。その料理はテーブルを囲んで家族みなで食べる。地に着いた食のあり方がそこにあった。

 彼女が料理人として注目され始めたのは、アメリカに戻り、ベトナム反戦運動に参加していたころだ。1960年代後半のバークレーは、全米でもその名前が知れ渡った学生運動の町だった。ウォルターズも、世界を変えたいというリベラル思想と、権力に屈しないという反抗精神にどっぷりつかっていた。反戦運動に関わる前は、フリースピーチ(自由言論)運動にも参加していた。そして、そうした“ハングリーな”仲間のために料理を作ったのが、シェフの道を歩み始めた一歩となったのだ。

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「女アクティビスト、シェフになる」の著者

瀧口 範子

瀧口 範子(たきぐち・のりこ)

ジャーナリスト

シリコンバレー在住。テクノロジー、ビジネス、社会、文化、時事問題、建築、デザインなどを幅広く日本のメディアに寄稿。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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