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改革を進めて、日本が世界に手本を示せ

ケネス・ロゴフ米ハーバード大学教授に聞く

2013年10月15日(火)

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 9月20日から開かれたシンガポールサミットには、多国籍企業の経営者や学者約300人が集い、アジアの経済成長について議論した。そこで討議に参加した1人が、ケネス・ロゴフ米ハーバード大学教授である。「日本の将来に対して、ほかのどのエコノミストよりも楽観的だ」などと話すロゴフ教授のインタビューを、「日経ビジネス」本誌10月14日号掲載のインタビュー記事に未収録だった部分を含めて、掲載する。

(聞き手は広野彩子)

安倍晋三首相が予定通りに消費税増税を決めましたが、それに対してどんな感想を持たれましたか。

ロゴフ:理解しがたいことでした。日本にとって、今は再び成長軌道に乗れるかどうかの、微妙な時期です。それだけに消費増税がその妨げになるかもしれない、と思ったからです。ですから、安倍首相が何か大事な政策を進めるため、消費増税の負の影響に対しては後でそれを補う政策を施すことを踏まえ、政治的な妥協をしたのだろうと推察しています。消費税はあくまで政治的なテーマでした。消費税論議にかまけて、もっと大事な構造改革の議論が遅れたのではないか、と懸念しています。成長のカギは金融緩和ではありません。構造改革です。

ここでしくじれば、再び立ち直るのに5~10年はかかる

ケネス・ロゴフ(Kenneth Rogoff)
米ハーバード大学経済学部教授。1953年生まれ。80年、米マサチューセッツ工科大学(MIT)で経済学博士号(Ph.D)取得。99年から現職。2001年から2003年まで、国際通貨基金(IMF)のチーフエコノミストを務めた。国際金融の権威として知られる。共著に『国家は破綻する――金融危機の800年』がある。

 ただ、消費増税を延期したからといって、政治的な摩擦が伴う構造改革をうまく進められたとも思えません。だから、構造改革が失敗したとしても、それを消費増税のせいにすることはできないと思います。

 日本経済再生のカギは、あくまで構造改革にあります。これから速やかに構造改革を進めなければ、日本経済の再生に、失敗するでしょう。構造改革を進めてこそ、アベノミクスの3本目の矢である成長戦略を実行できるからです。ここでやり方を間違えて失敗すると、心理的なダメージが大きすぎます。変革にかけられるエネルギーを蓄えるのに、また5年~10年余分にかかってしまうでしょう。

 私は通常、大胆なリスクを取ることをより応援する人間なのですが、今回に関しては話が別です。日本は、停滞していた期間があまりに長すぎました。今後の政策運営は、構造改革推進に集中していくべきです。

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「改革を進めて、日本が世界に手本を示せ」の著者

広野 彩子

広野 彩子(ひろの・あやこ)

日本経済新聞社NAR編集部次長

朝日新聞記者を経て日経ビジネス記者、2013年から日経ビジネス副編集長。日経ビジネスオンラインでコラムの執筆・編集を担当。入山章栄氏の著作『ビジネススクールでは学べない 世界最先端の経営学』を担当。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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