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宇宙服はイランの夢を見る

一般女性初、宇宙を旅したアニューシャ・アンサリ

2013年10月18日(金)

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(写真:A724/Gamma/AFLO)

 アニューシャ・アンサリは、2006年に一般女性として初めて宇宙へ飛んだ人物として知られている。

 商業的な宇宙旅行への先駆けとなるこうした機会には、ほんの一握りの資産家しか関わることができない。たった数日間宇宙を飛ぶために、2000万ドル以上という「旅費」がかかるからだ。アンサリは、そんな恵まれた立場にある女性である。この旅行のために、6カ月の訓練を受ける時間の余裕もあった。

 だが、この宇宙旅行は彼女が数々の困難を乗り越えて実現した幼少からの夢だった。歴史の波に翻弄されながらもアメリカにたどり着き、そこで必死に教育を受け、社会でサバイバルして勝ち取った成功。それがあったからこそ手にしたご褒美なのである。

 アンサリは、1966年にイランのマシュハドで生まれた。父も母もイランでは恵まれた家系の出身だったが、一家は中東の厳しい規律と革命に翻弄された。

 一度目は、アンサリが生まれる少し前のこと、曾祖父が時のパーレビー皇帝を中傷したために家財を奪われた。裕福な商屋を継いでいた父は、その後印刷会社に務めてわずかばかりの給料を稼ぐ身になっていた。

 アメリカへ渡ることに取り憑かれていた父は、残った家財を売り払い、それでアメリカで売るための絨毯を買っていた。狭いアパートにはアンサリの祖父母や伯父も一緒に住まい始め、そのため、アンサリはベランダで夜空を見ながら眠った日も多かったという。母親は子供たちを学校に通わせるために、2つの仕事を掛け持ちしていた。

 次に一家を襲ったのは、1978年から始まったイラン革命だ。12歳になっていたアンサリは、近所の銀行が襲撃され、自分の学校が閉鎖され、ワイン会社の部長に昇進していた父親が再び職を失うのを目にした。1979年にアヤトラ・ホメイニがイランに戻って以降は、ヒジャブ(頭にかぶるベール)を身につけることを強いられた。

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「宇宙服はイランの夢を見る」の著者

瀧口 範子

瀧口 範子(たきぐち・のりこ)

ジャーナリスト

シリコンバレー在住。テクノロジー、ビジネス、社会、文化、時事問題、建築、デザインなどを幅広く日本のメディアに寄稿。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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