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「メタボ家計」になっていませんか

“消費増税貧乏”にならないための処方箋

2013年10月29日(火)

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 消費増税分によって得られた税収は、将来の社会保障に使われることになっている。痛みを伴う負担増は、長い目で見れば「国民のため」という論法だ。しかし、目先の我々の生活に、増税が重くのしかかるのは避けられない。

 第一生命経済研究所の試算によれば、今後3%の増税によって家計の支出は年8万~11万円増えるという。一見するととても大きな額だが、月々に換算すると1万円弱。これは「決して毎月の支出を抑えることで減らせない金額ではない」と、数多くの家計見直しを手がけてきた家計再生コンサルタントの横山光昭氏は話す。消費増税で漠然とした不安を抱えないことが大切だ。

 しかし、増税を機に我が家の家計のあり方を見つめ直し、筋肉質なものに「改造」するのは悪いことではない。消費増税以外にも負担増・収入減の動きが起こっているからだ。

 厚生年金保険料は2017年まで毎年0.354%上がるほか、今年1月からは復興特別所得税が所得税率に2.1%上乗せされている。子供を持つ世帯に対しては、児童手当の所得制限が導入されたり、所得税・住民税の年少扶養控除が廃止されたりした。

 じわじわと家計に起こっている変化を見逃さず、今のうちに手を打つのはどうか。実際、「増税を機に相談に訪れる人が増えている」と、横山氏は話す。横山氏のもとを訪れた2組の家族を例に、消費増税による支出増に備えるためには何に着目すればよいか、考えてみたい。

 千葉県に住むKさんの家計は、支出が毎月の収入とほぼ同額。収入を目いっぱい使っている状態で、もし通常よりお金がかかることがあれば、貯金をやりくりしなければならない状況に陥っている。消費増税で支出が増えると、ますます家計がおかしくなってくるのではないか――。そんな悩みを抱えて相談にやってきた。

 Kさんの収支を基に3%増税分によって起こる支出増を計算すると5800円になった。家計の支出すべてに消費税がかかるわけではない。消費に負担を求める税としての性格から課税の対象としてなじまないものや、社会政策的配慮から課税しない非課税取引もある。家計支出になじみがあるものでは、家賃や生命保険料、学校の授業料・入学金などがそうだ。国税局のホームページに詳細が記されている。

 こうした非課税の支出を除いていくと、多くの家計では月々の生活にかかるお金の少なくとも3分の1は消費税がかからないと考えてよいだろう。

極端な節約は禁物

 5800円と聞くと、食費など節約しやすい部分を頑張れば簡単に支出を落とせそうだが、同じような節約が今後長期間必要になると考えると、何かの支出を極端に減らすことは避けたい。1つのことを我慢するやり方は長続きしないからだ。

 無理なく支出を抑えるためには、「何を削るか」ではなく、「全体から少しずつ減らしていく」のが重要である。Kさんの場合は、食費、通信費、水道光熱費の3つが削減の余地が大きいと、重点的に見直した。これはどの家庭も手をつければ減らしやすい項目である。

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「「メタボ家計」になっていませんか」の著者

武田 安恵

武田 安恵(たけだ・やすえ)

日経ビジネス記者

大学院卒業後、2006年日経ホーム出版(2008年に日経BPと合併)に入社。日経マネー編集部を経て、2011年より日経ビジネス編集部。主な担当分野はマクロ経済、金融、マーケット。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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