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「100%再エネ地域」を実現する方策

ドイツのスマートグリッド「E-Energy」(3)

2013年11月11日(月)

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 今回は、ドイツのスマートグリッド実証(E-Energy)6事業の1つである「レグモドハルツ」(RegModHarz)を取り上げる。前回前々回で取り上げたバルト海に面する港町クックスハーフェンの「イーテリジェンス」事業と並ぶ地方(ルーラル)モデルである。

2050年再エネ電力80%を目指すドイツ

 2022年までに脱原発を決めているドイツは、発電に占める再エネの割合を2030年に50%、2050年に80%以上とする国家目標を持っている(資料1)。地域により再エネ資源の濃淡がある中では、再エネ資源に恵まれた地方は100%あるいはそれ以上のシェアが求められる。

 再エネ発電を多く開発しようとすると、資源量が豊富な風力および太陽光由来の発電量が増えることになる。両者の発電量は天候に左右されることから、再エネ100%を目指せば、その地方の需要以上の発電量が出たり、大幅に下回ったりするケースが生じうる。すなわちエリア外への移出やエリア外からの移入が生じる。

 地域の電力消費量から地域で発生する変動電力である風力および太陽光発電量を差し引いた量を「残余電力」(residue power)と称するが、再エネ割合を高めようとすると、残余電力は風力などの変動を吸収できる柔軟(フレキシブル)な電源でなければならず、また天候の変化をカバーできる十分なキャパシティを持っている必要がある。この条件を満たすのは天然ガスおよびバイオマスの熱電併給(CHP:Combined Heat & Power)になる。揚水と蓄電池はフレキシブルだが、自らは電気を作るわけではなく、容量にも限界がある。

 再エネ比率を上げるためにはバイオマスに期待がかかる。ドイツをはじめ欧州は、森林資源が豊富であり、牧畜業が盛んで畜糞の排出量も多い。コーンなど燃料用作物の栽培も盛んである。バイオ燃料としては、木質はチップなど固形燃料で、畜糞・コーンなどは微生物発酵による消化ガスになる。

 ただ、バイオマス発電を開発するための課題は少なくない。風力・太陽光の残余として非効率な運転になりかねないし、熱需要とのバランスにも配慮する必要がある。こうした課題を乗り越えて、十分な投資を誘導する必要がある。

再エネ100%によりハルツ地域を再生

 「レグモドハルツ」(Regenerative Model Region Harz)事業は、その名のとおりハルツ地方をモデルとしてエネルギ-を利用して地域を再生する試みである。ハルツ地方は、ドイツの中心からやや北に位置する山地にある(資料2)。人口24万人のまとまったエリアであるが、東西ドイツに分裂していた影響で3つの州に分かれている。ドイツの野心的なエネルギ-目標を実現するために、自然豊かな地方が担うべき役割とシステム構築を実証・シミュレートする。

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「「100%再エネ地域」を実現する方策」の著者

山家 公雄

山家 公雄(やまか・きみお)

エネルギー戦略研究所所長

日本政策投資銀行でエネルギー、環境などの融資・調査を担当。2009年からエネルギー戦略研究所で再生可能エネルギ-、スマートグリッドなどを研究。中立的なエネルギー・シンクタンクを心がけている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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