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スポーツ選手は「広告枠」ではない!

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2013年11月7日(木)

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 ついにF1でワールドチャンピオン4連覇を達成した「レッドブル」。その快進撃は、スポーツマーケティングの常識がまったく新しく生まれ変わったことを意味している。ただカネだけ出してスポンサーになり、自社ブランドの「露出時間」だけを気にするという考え方は過去のものとなった。

 秘密主義のレッドブルの実態に迫る書籍『レッドブルはなぜ世界で52億本も売れるのか』をもとに、オーストリア発飲料の先進的なマーケティングについて見ていこう。

 2020年の東京オリンピック開催が決まった。これにより、日本企業が「スポーツ」を自社のマーケティングに活用しようという動きが活発になることは間違いない。

 問題は、そのやり方だ。注目されているアスリートとスポンサー契約を結び、アスリートがメディアに露出した時間を集計し、それを広告費に換算して「ROI」がどれくらいだったかを計算する……。現在ではこのようなやり方が主流になっている。

 できるだけ露出が期待できるアスリートを見つけ出し、間に入るエージェント会社にべらぼうな金額を払い、契約をものにする。このようなやり方をしていては、いくらカネがあっても足りない。

 なぜか。スポーツ選手といえども人間であり、いつも期待された結果を残せるとは限らない。だからこそ、トップアスリートにスポンサーからのオファーが集中するわけだが、結果として契約金が跳ね上がってしまう。これは企業にとっても、アスリートにとっても、スポーツそのものにとっても、良いことなのだろうか?

スポーツに広告を出すのではなく、その一部になりたい

 レッドブルのやり方はまったく異なる。かつて、レッドブル創業者のディートリッヒ・マテシッツはこう語った。

「私たちが考えるスポーツスポンサーシップとは、お金の詰まったスーツケースを持って走り回り、広告スペースを買い占めることではありません。フェラーリに対するマルボロのようになるつもりはありません。スポーツの一部となりたいのです。だから、F1チームを所有するのです。すべての責任を担い、そして何かを動かしたい。今では、私たちがF1をひっくり返したと言われるようになりました。いい方向に、です」

 そう、レッドブルは実際にF1をひっくり返した。いまの彼らは「無敵」だ。

 レッドブルチームのドライバー、セバスチャン・ベッテルは、2013年10月、第16戦インドグランプリで優勝し、3戦を残して早々に年間チャンピオンのタイトルを手にした。これで2010年から4年連続だ。チームもコンストラクターズ部門のチャンピオンに4年連続で輝いている。

 なぜベッテルはここまで速いのか。そしてレッドブル・レーシングはどうしてここまで「うまくやれる」のか。

(左)4年連続年間チャンピオンとなったセバスチャン・ベッテル((c) Mark Thompson / Getty Images)。レッドブル・レーシングのオーナー、ディートリッヒ・マテシッツ((c) Vladimir Rys / Getty Images)。

 レッドブルは2001年、若手ドライバーの育成のために「レッドブル・ジュニアチーム」を結成した。セバスチャン・ベッテルは、ここの卒業生である。こうした育成プログラムの目的は、多額の資金を使ってよそのチームから選手を引き抜くのではなく、将来有望な才能を自前で育てることにある。

 そして、レッドブルは若いブランドで、青少年をメインターゲットとしている。レースドライバーの育成プログラムは、若い世代に良いイメージを植え付けるためでもある。

 ベッテルがF1デビューを果たしたのは、「スクーデリア・トロ・ロッソ」というチームでのことだった。これはレッドブルが所有する第2のチームで、チーム名はイタリア語で「チーム・レッドブル」を意味する。つまり、レッドブルはF1で覇権を手にするために2つのチームを持ち、若手の育成プログラムも手掛け、それらをフル活用してベッテルをトップドライバーへと押し上げたのだ。

「レッドブル、52億本への爆走 驚異の成長戦略を暴く」のバックナンバー

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