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再生医療大国へと動き始めた日本

法整備進み支援も一元化へ

  • 河野 修己=日経バイオテク副編集長

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2013年11月14日(木)

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 iPS細胞を生み出した京都大学の山中伸弥教授が昨年、ノーベル生理学・医学賞を受賞したことなどから、日本は再生医療の実用化で世界の先頭を走っていると考えている読者が多いのではないだろうか。しかしそれは誤解だ。日本は決して再生医療先進国ではない。欧米はもとよりお隣の韓国にさえ負けている。

 現在、欧米で承認されている再生医療製品は皮膚や軟骨を中心に10数品目あるが、日本では2品目だけである。この2品目についても、ベンチャー企業のジャパン・ティッシュ・エンジニアリング(J-TEC)が10年以上を」かけてようやく承認を取得した。

日本で再生医療の実用化が遅れていた理由

 2011年3月には、「なぜ日本で再生医療の実用化がこれほど遅れているのか」をテーマに行政刷新会議で議論がなされたことがある。研究者や企業側は大胆な審査基準の見直しなどによる開発期間の短縮を求めたが、行政側の対応はほぼゼロ回答だった。

 厚生労働省や医薬品医療機器総合機構(医薬品・医療機器の審査を行っている独立行政法人、略称はPMDA)が、これまで再生医療製品に対して過剰な規制を課してきたことは否めない。医薬品・医療機器が販売承認を取得するには、人間を対象とした試験(=臨床試験)を実施し、十分な有効性と安全性を有していることを証明しなければならない。

 もちろん再生医療製品でもその点は同様だが、再生医療製品の場合、臨床試験を開始する前の段階に非常に高いハードルがあった。確認申請と呼ばれる制度がそのハードルで、臨床試験における安全性を確保するために成分分析や動物実験結果など膨大なデータを要求されていたのだ。この確認申請を通過するのは早くて数年、長ければ5年以上かかる例がざらだった。

 再生医療製品はほとんどの場合、大企業ではなくベンチャー企業により開発されている。確認申請にあまりにも時間と費用がかかるため、臨床試験にたどり着く前に資金が枯渇して業務停止に追い込まれる再生医療ベンチャーが何社もあったほどだ。なんとか確認申請を通過して臨床試験を実施し承認申請にこぎ着けても、PMDAによる審査には通常の医薬品の何倍もの時間がかかっていた。

「最も短期間で再生医療製品が承認される国に」

 しかし、今年に入って再生医療を取り巻く国内環境は大きく変貌しつつある。6月に公表された政府の「日本再興戦略」には、「再生医療製品等を世界に先駆けて開発し、素早い承認を経て導入し、同時に世界に輸出することで、日本の革新的医療技術の更なる発展につながる好循環が形成されている社会を目指す」と明記された。この方針は既に具体化しつつある。

 11月5日、薬事法改正案が衆議院を通過し、今国会で成立することがほぼ確実となった。薬事法改正案については、医薬品のネット販売を巡る騒動ばかりが注目を集めているが、実は再生医療にとって極めて重要な新規条文を含んでいる。

 従来、薬事法では、再生医療製品は医療機器の一種として扱われていたが、新薬事法では再生医療製品を医薬品でも医療機器でもない新たなカテゴリーとして定義している。さらに再生医療製品については、迅速承認を認めることとした。

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