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衣料品にもある「偽装表示」

間違った付加価値追求の罪

2013年11月13日(水)

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 近頃、食品の産地偽装が世間を賑わせている。

 イオンの偽装米問題から始まって、最近ではホテルや百貨店での偽装や誤表示が相次いで発覚している。取引先から仕入れていた米は「日本産」と書かれていたが、実は「中国産」だったというイオンの事案が個人的には一番悪質だと思うが、直近の報道はホテル・百貨店に集中している。

 共通して多いのが、「車エビ」と書いていたが、実は「ブラックタイガー」だったというもので、これだけ多いということは車エビがよほど高額なのか、入手しにくいかのどちらかだろうと推測している。百貨店の偽装の中には「鹿児島県産」と表示された豚肉が実は「岩手県産」だったというものもあり、これなどは比較的軽いのではないかと感じてしまうが、食に対するこだわりは人によって異なるので、そうではないという人がいてもおかしくはない。

 偽装や誤表示の要因は様々あるのだろうが、食品に詳しくない筆者には明確な理由は分からない。しかし、先日、読んだブログに以下のような内容が書いてあり、少し気になった。「阪急阪神ホテルはもともと超一流の高級店ではなかった。手頃な値段で庶民が楽しめる店だったが、いつの間にか高級路線を志向するようになったために事件が起きたのではないか」。阪急阪神ホテルに限らず、料理を高級化するためには食材を高級にするのが最も手っ取り早い手法の1つであるのだろう。

 実は、筆者はこの騒ぎが繊維・衣料品の業界にも及ぶのではないかと内心危機感を抱いている。10数年にわたって関わってきた業界だが、今回のホテルや百貨店に類した例はこれまでいくつも耳にしてきたからだ。

デニムの一貫生産ができる企業は少ない

 ジーンズというアイテムを例に出して見てみよう。ジーンズはデニムと呼ばれる生地を使用したカジュアルパンツである。ジーンズの良し悪しの何割かはこのデニム生地の出来が占めていると言っても過言ではない。デニム生地では、国産デニムの付加価値が最も高いと言われており、事実そのような報道がなされている。

 デニム生地の製造工程は大きく4つの工程に分かれている。紡績、ロープ染色、織布、整理加工である。国内で綿花はほとんど栽培されていないから、アメリカ、中国、ブラジル、インドあたりから綿花を輸入している。その輸入された綿花を綿糸に紡ぐ。これが紡績と呼ばれる工程である。

 この綿糸を今度はインディゴ染料で染めるのだが、これが特殊な染色機を使うロープ染色と呼ばれる工程である。ちなみに通常のデニム生地は経糸にロープ染色された濃紺の糸を使い、緯糸に白いままの綿糸を使う。これを経糸3本に緯糸1本の割合で織り上げるとデニム生地特有の「綾目」が生まれる。

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「衣料品にもある「偽装表示」」の著者

南 充浩

南 充浩(みなみ・みつひろ)

フリーライター、広報アドバイザー

1970年生まれ。洋服店店長を経て繊維業界紙に記者として入社。その後、編集プロダクションや展示会主催業者などを経て独立。業界紙やウェブなどに記事を書きつつ、生地製造産地の広報を請け負う。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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名和 利男 サイバーディフェンス研究所上級分析官