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拡大する再エネ・アグリゲーター

ドイツのスマートグリッド「E-Energy」(4)

2013年11月26日(火)

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 今回は、前回に続き、ドイツのスマ-トグリッド実証事業であるE-Energyのうち、自然豊富な山間部ハルツ地方を舞台とする「レグモドハルツ」の事業を紹介する。再生可能エネルギーの100%普及を目指すモデルである。

 前回は、貴重な柔軟電源(フレクシビリティ・プラント)であるバイオマス発電の開発・運営に焦点を当てた。今回は、再エネの主役であるが変動する風力・太陽光発電をいかに運営・制御するかについて取り上げる(資料1)。

再エネの直接市場取引が導入された背景

 FIT(固定価格買い取り制度)により、ドイツの再エネ開発量は大きく伸び、割合は劇的に上昇した。FITは固定価格での送電網への引き取り(feed in)であるが、その割合が高まるにつれて、主要電源として需給全体に及ぼす影響が無視できなくなり、天候による変動が電力ネットワークへ大きな影響を及ぼすようになった。また、各再エネ電源は、20年後にはFITの適用が終わり市場価格で取引されることになり、新規に適用されるタリフ(買い取り価格)は年々引き下げられていく。

 こうした状況を背景に登場したのが電力市場との結合(インテグレート)という考え方である。電力市場との直接取引(Direct Marketing)が導入されることとなった。

 1基当たりの出力は小さな分散型電源ではあるが、毎年設置量が積み上がれば、大きな数値となる。2011年末には風力で3000万kW、太陽光で2500万kWもの規模となった。電源容量増により市場価格には下げ圧力がかかる。価格低下により、火力発電の運転がままならない状況も生じた。特に風が強く需要が小さい時間帯は市場価格が低水準になり、マイナスにもなり得る。このような状況に対応する事業モデルが必要だったことも、直接取引の導入を促した。

E-Energyで市場取引を実証

 直接取引は2009年に導入され、2012年にはタリフと市場価格の差額を補填する市場プレミアム制度が追加された。E-Energy実証事業は2009~2012年に実証が行われており、直接取引の導入時期と重なっている。

 エネルギ-とICT(情報通信技術)の融合を意味するE-Energyは、セキュリティと環境の両立を目指して複雑化するエネルギ-取引について、膨大な情報を通信で集めてコンピューターで処理し最適解を導く試みである。市場取引はその中心に位置する。制度整備を横目で見ながら、同時並行的に実証・シミュレートしてきた。

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「拡大する再エネ・アグリゲーター」の著者

山家 公雄

山家 公雄(やまか・きみお)

エネルギー戦略研究所所長

日本政策投資銀行でエネルギー、環境などの融資・調査を担当。2009年からエネルギー戦略研究所で再生可能エネルギ-、スマートグリッドなどを研究。中立的なエネルギー・シンクタンクを心がけている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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