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南スーダンの国づくりに汗する日本自衛隊

2013年12月5日(木)

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 アフリカの角地域の奥部に南スーダンがある。面積は64万平方キロメートルで日本の約1.7倍。公用語は英語。宗教はキリスト教と伝統宗教である。

 実は南スーダンは2年前の2011年7月まで、スーダンの一部だった。北部(現在のスーダン)に住むイスラム教徒(アラブ系)と南部に住むキリスト教徒(アフリカ系)の対立抗争が続き、「アフリカで最も長い紛争」と呼ばれていた。特に、北部の政府勢力と南部の反政府勢力「スーダン人民解放運動」(SPLM)との内戦は200万人以上の犠牲者を生んだと言われている。

 しかし、スーダン政府とSPLMとは2005年1月9日にようやく、ケニアのナイパシャで包括和平合意に達した。経過期間を経て2011年1月、南スーダン地域が住民投票を実施。98.8%が「分離」を支持したのを受けて、南スーダン共和国として同年7月に独立した。この南スーダンが独立した日、国連は、南スーダンの国づくりを支援する国連南スーダン共和国ミッション(UNMISS)を同国に派遣した。

 独立から2年が経過しているが、南スーダンとスーダンとの間では国境がいまだに画定していない。石油が取れるアビエイ地域の帰属問題も未解決である。

独立、そして石油を巡る争い

 南スーダンは石油を産出することが1980年代に判明し、世界の注目を集めた。しかしながら、地図で示すように内陸国であるために自国内に港を持たない。スーダン経由のオイルパイプラインを利用するよりほかに輸出する方法がない。

 しかし、スーダンとパイラインの使用を巡ってもめていた。両国は今年3月にいったんパイプラインの使用で合意したが、実際の再開までには時間を要した。かつ、スーダン側がパイプラインの封鎖を通告する事態が続いていた。9月のハルツーム南北首脳会談で「封鎖通告」をスーダン側が撤回し、現在(2013年12月2日現在)は輸出が再開されているものの、再び封鎖の憂目に遭わないとも限らない。

 石油収入が国家の大きな財源である南スーダンにとっても、パイプラインの使用料がかなりの収入になるスーダンにとっても、この問題が長引けば長引くほど苦しい状況になる。お互いが兵糧攻めをしているようなものだ。それならば、なんらかの形で話がまとまりそうなものだが、そうはならない。現地の関係者の声を総合すると、南スーダンはスーダンより一日長く持ちこたえられると信じている。いっぽうスーダンは、自分たちの方が耐久力があると考えている。なんとも厄介な話だ。

 新しい独立国にとって、国家財源の道の1つが閉ざされるのはゆゆしき事態である。南スーダンは、スーダンを通らない新しい2本のパイプラインの敷設を模索している。1本はエチオピア+ジブチ経由(中国資本)。もう1本はケニアを経由するルート(日本企業=豊田通商)だ。

コメント6件コメント/レビュー

6ヶ月は長いという意見もあえるようだけれど、現地での対人関係やノウハウの引継ぎ、現地事情への習熟も考えると、2ヶ月程度では「何しに来たのか?」になる意味で、隊員の負荷とのバランスで6ヶ月は割と良い期間なのかと思います。大変な勤めを終える頃には、タフさを獲得し、平和や日本は恵まれている事、それを守る自分達の存在価値と意義を再認識して帰って来れると思います。(2013/12/05)

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「南スーダンの国づくりに汗する日本自衛隊」の著者

福島 安紀子

福島 安紀子(ふくしま・あきこ)

東京財団上席研究員

The Paul H Nitze Scholld of Advanced International Studies (SAIS) Johns Hopkins University卒(修士号)、大阪大学大学院(国際公共政策)博士号。2013年より現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

6ヶ月は長いという意見もあえるようだけれど、現地での対人関係やノウハウの引継ぎ、現地事情への習熟も考えると、2ヶ月程度では「何しに来たのか?」になる意味で、隊員の負荷とのバランスで6ヶ月は割と良い期間なのかと思います。大変な勤めを終える頃には、タフさを獲得し、平和や日本は恵まれている事、それを守る自分達の存在価値と意義を再認識して帰って来れると思います。(2013/12/05)

日本人として自衛隊の国際支援を誇りに思う。生活環境の悪い異国の地において、苦労を重ねていることだろう。他国と同様に現地人との交流活動も一定期間勤務活動に出来るようにすべきだ。(2013/12/05)

作業性からいえば単にコンクリのU字溝で排水溝作る方が簡単なのに、わざわざ「現地の」石でつくるところが日本流の配慮が聞いている気がして気持ちいいです。(ただ、そこでセメントつかっちゃうと、のちに現地人だけで維持管理できるかどうかが難しいですが)本当は現地人の人も雇って一緒に作らせるのが一番いいんだろうけど、法律やら教育程度の問題もあり、一気にはできない難しさを感じさせられます。(2013/12/05)

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