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6年生がプレゼン、「私の屋台で街を元気にします」

小学生の熱意が生んだ「日本全国スギダラケ倶楽部」

2013年11月29日(金)

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 「この屋台は、遊の空間、動くレインボーランドです。シャッターの下りている店が多く、駄菓子を買ったり、集まったりする場所がなくなりました。レインボーランドは移動して、子供達が楽しみ、街を元気にして行く屋台です」

 「この屋台のテーマは学の空間、夢の図書館です。足の悪いお年寄りや小さい子供達へ憩いの場所を提供します。本の読み聞かせやゲームなど、子供達とお年寄りが仲良く楽しむ空間です」

 宮崎県日向市の商店街に小学校6年生の声が次々に響く。小学生は熱心に“プレゼンテーション”をしている。お題は「地元の杉で屋台を作る」であった。

プレゼンテーションのステージも杉で作られた
プレゼンテーションに臨んだ小学生

 かわいい子供の発表会というつもりで集まった日向市民は良い意味で期待を裏切られた。小学生から説明された内容の明快さと迫力に父兄、市民、先生など、そこにいた人たち誰もが驚いた。

 姿形、表情や声にこそ、子供のあどけなさが残るが、プレゼンテーションには大人顔負けのロジックと迫力があった。「自分たちの考えたことを分かってほしい」という気持ちが伝わってきた。

 「大人顔負けとはまさにこのこと、本当に大人が負けていました」。小学生たちに屋台づくりを教えに東京からやってきていたデザイナーたちは異口同音にそのときの感動を語った。

 地元に生まれ、地元に育ち、地元の杉を改めてしっかり見た。その杉が使われる様子を目の前にした。自分たちの先祖の贈り物である杉を使う取り組みを始める。そんな喜びが小学生の表情から垣間見えたという。

 発表しているのは小学生というよりも、地元を愛し、先祖の残してくれた杉という資産を活用し、地元に貢献したいと願う「小さな市民」だった。

屋台を見たことがない小学生が屋台を作る

 この発表会が開かれたのは11年前、2002年のことだった。当時進められていた「駅周辺の中心市街地活性化を目的とした連続立体交差事業、土地区画整理事業、商業集積事業の取り組み」の一環であった。

 漢字が連なる事業名が複数続く、この取り組みは、公共事業と市民との想いで駅を中心とした新しい景観を築こうとするものだった。その取り組みの中で小学生に課外授業をして、「杉を使おう」という働きかけをした。参加したのは地元の小学6年生94名である。

 屋台プロジェクトは1年間限定だったがその後、「未来の夢を蛤の貝殻に描いた展覧会(貝)」、高校生による「町のストリートファニチュアをデザインし設置するプロジェクト」、そして地元の建築家による「町並みデザインのプロジェクト」などが実施され、市民による活動は今も続いている。

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「6年生がプレゼン、「私の屋台で街を元気にします」」の著者

金巻 龍一

金巻 龍一(かねまき・りゅういち)

GCA マネージングディレクター

M&Aアドバイザリーの一環として、日本企業のグローバル化と成長戦略を「事業統合シナジーの創出」という観点から支援する。慶應義塾大学特別招聘教授。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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