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「静かさ」を売り出した外資LCC

機内で絶対に静かな座席は?

2013年11月27日(水)

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 ビジネスパーソンが国際線で快適な空の旅をするならば、広くて寝心地の良いビジネスクラスが好ましい。けれども多くの企業は経費の削減を進め、エコノミークラスしか利用できないケースも増えている。

 ビジネスクラスと比べると、エコノミークラスは座席幅もシートピッチも狭く、窮屈に感じるもの。特に欧州、北米などの長距離路線を使う場合には少しでも快適に過ごしたい。そこでエコノミークラスに乗る場合、多くの乗客がこだわるのが座席の種類だ。両隣を乗客に挟まれた状況を避けるべく、窓際や通路側の座席を指定する人も多いはず。チェックインカウンターで、「できれば窓際で」と注文したり、ウェブチェックインで細かく座席を見比べたりした経験がある人も多いだろう。
 こうした乗客の需要を捉え、最近ではエコノミークラスの中でも、人気の高い座席を指定できるオプションサービスを取り入れる航空会社が現れている。どんなサービスがあるのか。調べてみた。

「静けさ」を売りに

エアアジアXのクワイエットゾーン(画像はエアアジアX提供)

 「静けさ」を付加価値として売り出したのが、マレーシアのLCC(格安航空会社)・エアアジアグループの中で、中長距離国際線を飛ばすエアアジアXだ。同社は今年2月から、機内で静かに過ごせる座席「クワイエットゾーン」を日本路線などに導入した。同社は現在、羽田空港と関西国際空港に就航しており、2014年3月からは中部国際空港(セントレア)にも就航する。

 機体前方にあるビジネスクラス「プレミアムシート」の後ろ、エコノミークラスの最前列から7列分の63席が「クワイエットゾーン」。これはエコノミー365席のうち17%に当たる。

 クワイエットゾーンの最大の特徴は、この座席には、乳幼児を含む12歳以下の乗客が利用できないことにある。天井に青色の特殊照明を備えるなど、視覚からも静けさを感じられる工夫がある。座席指定料金は35マレーシア リンギ(約1100円)。足もとが広い席ならば110マレーシア リンギ(約3500円)が必要になる。
 LCCの場合、座席指定は「有償」になる。機内でより静かに過ごしたいと思うユーザーに向けて「静けさ」を付加価値として生み出している点が新しい。もちろんこうした付加価値をつければ、座席を指定する乗客が増え、収益に寄与する点もメリットだ。

 エアアジアXのアズラン・オスマンラニCEO(最高経営責任者)は、「深夜便で静かな場所が欲しいという要望は以前から多かった。羽田や関空を深夜に出発する便では、特に受け入れられやすい」と語り、好評のようだ。

 深夜便の国際線というと、不便だと捉える人もいるが、仕事帰りに羽田や関空から旅行に出掛けられる点では無駄がない。ここでクワイエットゾーンを選べば、目的地まで静かに過ごすことができる。ビジネスクラスほど高額な出費にならず、安眠を確保できるのであれば、乗客にとっても余分な追加料金を支払う利点はあるだろう。

 これに追随したのが成田空港へ就航しているシンガポール航空系LCCのスクートだ。同社でも同じように「静けさ」を付加価値とした座席「スクーティン・サイレンス」を今年8月から導入した。こちらはアップグレード扱いで、18シンガポールドル(約1500円)の追加料金を支払えば利用できる。

 スクーティン・サイレンスの座席は、足もとが通常のエコノミークラスよりも10cm広い。席数数は41。エアアジアXのクワイエットゾーンと同じように、12歳以下の子供は利用することができない。

 かつて、漫画家のさかもと未明が日本航空(JAL)に搭乗した折、飛行機の中で泣き出した乳児と母親に対してクレームを訴え、大きな話題になったことは記憶に新しい。深夜便に限らず、子供の騒ぐ声や乳児の泣き叫ぶ声が、機内でトラブルにつながることも決して少なくはないのだ。だが今後、こうしたサービスが浸透すれば、本当に機内で静かに過ごしたい人は「静かさ」にカネを払えば問題は解消するかもしれない。

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吉川 忠行

吉川 忠行(よしかわ・ただゆき)

Aviation Wire編集長

ライブドアで同業初の独自取材部門「ニュースセンター」立ち上げに参画。ライブドア事件も内側から報じる。退職後はAFP通信社等で取材を続け、2012年2月Aviation Wire創刊。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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