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「6ポケットで高額消費」は本当か

相次ぐ子供服メーカーの倒産

2013年11月27日(水)

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 先月、大手老舗子供服メーカーのフーセンウサギが倒産した。負債総額は30億円。この話を聞いて、驚いたというよりも「ああ、やっぱり持ち直さなかったのか」と納得した気持ちが大きかった。というのも以前から経営が悪化しており、2006年には創業家が退任し、投資ファンドのポラリス・プリンシパル・ファイナンスの傘下となっていた。また数年前には大阪市西区にある茶色の大きな本社ビルを売却し、大阪市南船場の雑居ビルに本社を移転していた。どう見ても経営状態が好転しているようには見えなかった。ちなみにその茶色い本社ビルは現在、アウトドアメーカー、モンベルのビルになっている。時代は移り変わるものである。

 フーセンウサギの状態については信用調査会社の記事が詳しいので引用する。

 ピーク時の平成9/2期には299億9682万円の年商を計上していた。しかし、その後は市況低迷や少子化の影響で業績は下降線を辿り、16/2期には年商も190億円まで落ち込み、収益面も4億6500万円の大幅赤字を計上、更に17/2期34億4200万円、18/2期36億円と多額の欠損に陥っていた。こうしたところ、18年6月ポラリス・キャピタル・グループ(株)(東京都千代田区)が運営するポラリス第一号投資事業有限責任組合の傘下に入り、再建に着手することとなったが、以降も減収に歯止めが掛からず、 19/2~22/2期も連続赤字決算を余儀なくされ、23/2期は不動産売却益の計上で黒字化したが、24/2、25/2期も再度欠損を強いられていた。

 この間、不動産売却による債務圧縮や社員の早期希望退職の実施による経費削減などで立て直しに努めていたものの、25年7月にも相次いで金融機関が動産譲渡登記を設定し、資金面の不安も表面化していたところ、遂に今回の事態となった模様。

 16年前に300億円弱あった売上高がわずか7年後に190億円にまで落ち込んだというのだから、実に7年間で100億円以上の減収である。これを見るだけでもいかに経営が厳しかったのかが分かる。

10年間、縮小が続いた子供服市場

 フーセンウサギが倒産する1カ月前の8月には老舗ブランド「シャーリー・テンプル」を展開していたツイニーエンドー(旧社名シャーリー・テンプル)が8億7200万円の負債総額で倒産している。ピーク時の売上高が29億5100万円ほどなので、フーセンウサギとは売り上げ規模として同列に比べることはできないにしても、これらを見ると、近年の子供服業界は苦境が続いていることが分かる。

 「近頃の子供服はお洒落でカッコいいブランドが増えてファッション感度が上がったから今後、業界自体が活発になるのでは」という楽観的な意見を時々目にするのだが、それは早計に過ぎるというものだろう。子供服業界の売り上げ規模はこの10年間縮小し続けてきた。

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「「6ポケットで高額消費」は本当か」の著者

南 充浩

南 充浩(みなみ・みつひろ)

フリーライター、広報アドバイザー

1970年生まれ。洋服店店長を経て繊維業界紙に記者として入社。その後、編集プロダクションや展示会主催業者などを経て独立。業界紙やウェブなどに記事を書きつつ、生地製造産地の広報を請け負う。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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ビル・エモット 国際ジャーナリスト、英エコノミスト誌・元編集長