仕事も家庭も子どもも、すべてを手に入れて、しかもファッショナブルに、スマートに女性が自立して生きられる国。それがフランス――。


フランスといえば、そんないいイメージを抱いている人が多いのではないだろうか。凱旋門にエッフェル塔、歴史の重みが感じられる美しい街並みや豊かな自然。芸術や文化の香り高く、ブランド品も目白押し。その上、男性たちは「イクメン」が多くて、仕事をしながら子育てがしやすい環境も制度も整っている。出生率も2.0人以上に回復し、育休だって3年間とれる。教育にだってお金がかからない。
確かにそれは、ある意味事実だ。だが、しかし、今の世の中、何の苦労も心配もなく、悠悠自適に生きている人がどれほどいるだろうか。リーマンショックにユーロ危機、若者の失業率の高さ……。と、ちょっと考えただけでも、フランスにだって不安材料はいくらでもある。
「いいですねー、ステキな国ですね! フランスの人たちはいつも楽しそうですね」と私が言うと、
「何を言っているの!?日本みたいな素晴らしい国から来た人に、フランス人がそんな能天気に生きているみたいなこと言われたくないわ。みんな日々の生活に必死なんだから!」なんて言われてしまうこともしばしば。
「仕事と子育て? 大変だけど苦労とは思わない」とフランス女性
そんなフランスの女性に、もう少し具体的なことを聞くと、こんな答えが返ってくる。
「仕事と子育てとの両立? 経済的にも体力的にも大変で疲れるけど、それが苦労とは思わないわ。苦労って何のこと? どういうことを言うの?」
「育休3年間って、とりたい人はとればいいけれど、現実的じゃない。私は仕事が好きだから仕事をしたいし、休んでいたら、その分収入が減るじゃない。お金はあった方がいいもの」
フランスの男性はというと、「なぜ家事を手伝うかって? 答えは簡単さ。女性にご機嫌よくいてもらった方が、世の中がうまくまわっていくし、家庭も社会も平和でしょう。それだけだよ」。なるほど! 賢い! フランスの男性たち。
この連載では、こうしたフランス女性(時には男性)の生き方をインタビューを通して紹介していく。フランスの女性が幸せに見えるのは、制度のせいだけではない。みんな、ちゃーんと努力しているのだ。彼女らの生き方を参考にしながら、男女双方の立場で「ちゃんと稼いで楽しく生きる女の道」を皆さんと一緒に考え、追求していきましょう。
よくぞ言ってくれたというかんじです。きっとこの連載は反響も呼ぶでしょうけど、批判も多いでしょう。私の友人の女医さんもK子さんそっくりです。日本では、最大公約数に属していない人達は生きづらいです。K子さんのような人も、本人は悩んでいても美人で医者で・・では、同じ女性にも妬まれ、男性には煙たがられ、贅沢病と一蹴されたりしておわりでしょうね。でも、そんな世間の圧力そのものがK子さんを苦しめているのに。滝川クリステルさんもこういった内容の本を出していますよね。初めてみた時は、余りにも理想論すぎて遠い話に感じましたが、外国人の女性の友人がアラサーになるにつれて、本当の話なんだと実感しています。日本は先進国のようにみえて、こういった問題はまだまだ遅れている、と思います。(2013/12/11)